札幌ボーイズ 勝負の3年目「集大成」見せる…ボーイズリーグ春季北海道大会27日開幕

スポーツ報知
集大成のシーズンを迎えた札幌ボーイズ

 札幌ボーイズが「集大成」のシーズンを迎える。2021年は部員不足で参加を断念し、22年から1年生だけで再出発。上級生チームに立ち向かいながら、一歩ずつ前進してきた。今季はコーチが3人増えて計8人に。指導体制も手厚くなり、勝負の3年目は全国大会進出を目指す。今季公式戦は27日開幕のアシックス旗争奪第33回春季北海道大会(札幌円山ほか)からスタートする。

 荒波にもまれてきた札幌ボーイズには、たくましさが備わっていた。チームは18年にボーイズリーグへ加盟したが、21年は部員不足で参戦を断念。22年から1年生だけで再出発し、上級生チームと戦ってきた。「勝ち負けよりも一歩ずつ前へ」と内容を重視。試練を乗り越え、集大成の3年目を迎える。

 今季は11人の1年生が入団し、3学年そろって34人に膨らんだ。合わせてコーチも3人増え、計8人に。方針がぶれないよう常に情報を共有しながら、きめ細かい指導で底上げを進めてきた。寺西俊一監督(74)は「やってみなければ分からない部分はあるが、チーム力は上がっている」と成長を感じている。

 昨季は、投手陣の四球から崩れるパターンが多かった。背番号1を背負う女子エースの窪田柚奈は球速アップのために冬場は増量に取り組み、54から59キロに。「制球も安定してきた。試合が楽しみです」。さらに、昨年8月に左膝を手術をした野村健心もリハビリを経て完全復帰。冬場は体幹トレなどで体をつくり直し、主将も任される右腕は「やっと万全の状態で投げられる」と公式戦のマウンドを心待ちにする。

 田頭広明コーチ(56)は「守備力が上がり、失策も減ってきた。投手陣がうまく内野ゴロを打たせられれば」と期待。長打力がある3、4番の小野暁世、後藤海斗らの打線も、冬場にしっかりバットを振りこんできた。誰もが口にする目標の「全国大会」は、決して手が届かない場所ではない。

(石井 睦)

野球

×