巨人・菅野、6回2失点降板後に逆転でリーグトップタイ3勝「祈り通じた」好調を支える25・8%の球種

スポーツ報知
6回2失点で3勝目を挙げた菅野

◆JERA セ・リーグ 巨人3―2中日(25日・東京ドーム)

 祈るように見つめていた菅野の笑顔がはじけた。代打を送られた0―2の6回。坂本の打球を見届け、ベンチで右腕を突き上げた。敗戦投手から一転、白星が舞い込む逆転弾。「祈りが通じたと思います。ありがとうございます!」。無傷のリーグトップタイ3勝目をつかみ、先輩にお立ち台で頭を下げた。

 今季初の東京D。5回に先制点を許し、6回は細川に今季初被弾も、6回6安打2失点。「本塁打は反省しないといけないですけど、5回は1点で粘れた。こういう投球ができたのもまた一つ大きい」。QS(6回以上自責3以下)率も100%を継続した。

 勝負どころではスライダーを多投。直球と同じ25・8%を占めた。自主トレからスライダーに注力してきた理由も「スライダーが戻ったら間違いなく大丈夫だと思います。それは確信がある」。深く自己分析できるからこそ、確信があった。「去年はスライダーも良くなかったから、2点じゃ済んでいない感覚がある。それだけ今年のスライダーはいいのかな」と宝刀復活が好投を支える。

 阿部監督は「あまり調子は良くなさそうだったけど、何とか粘ってというのが見えた。普通だったら6回2失点、ナイスピッチング」と次回への期待も含めてたたえた。3、4月無傷の3勝と防御率1点台(1・03)は沢村賞を獲得した17年以来。「こうやって勝たせてもらうこともあるので、今日の1勝を忘れずにやっていきたい」とかみ締めた菅野が、華々しい成績を積み上げていく。(田中 哲)

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