【高校野球】北照の149キロ右腕・三浦優和が公式戦デビュー狙う…春季全道高校野球地区予選組み合わせ決定

スポーツ報知
最速149キロ右腕の北照・三浦(カメラ・島山 知房)

 第63回春季全道高校野球大会(5月22日開幕、札幌円山)地区予選の組み合わせ抽選会が25日、小樽、函館、釧根で行われた。10年ぶりの全道制覇を目指す小樽地区の北照は、8日の初戦で小樽桜陽と対戦する。最速149キロ右腕・三浦優和(ゆうと)投手(3年)が公式戦デビューを狙う。3月のセンバツに出場した釧根地区の別海は、8日の初戦で釧路湖陵と対戦する。

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 未完の大器がついにベールを脱ぐ。オフの練習中に149キロを計測した北照・三浦は、高校野球ラストイヤー開幕を前に「コントロールは良くなってきたけどスピードがまだなので、夏までに150キロを目指したい」と大台を見据えた。

 全国はもちろん、道内でも無名の存在だ。苫小牧市出身で、苫小牧シニアから入部した当初は体重80キロで最速139キロ。現在は183センチ、86キロの体に成長した。チームトップの球速を誇るが制球面などに課題を残し、1年春から公式戦でのベンチ入り経験はない。昨秋の全道大会もスタンドから声援を送り「やっぱり悔しかった」と、苦汁をなめた2年間を振り返る。

 同学年には好投手がそろう。公式戦登板どころか、ベンチ入り争いもし烈を極める状況だ。同じ右腕の田中太晟投手(3年)は多彩な変化球と制球力が武器で、1年春から公式戦登板を積んできた。左腕の高橋幸佑(3年)は最速146キロ。4月のU―18日本代表候補合宿にも参加し、一躍全国区の投手に成長しており「同じ高校なのでライバル」と、三浦は2人の背中を追っている。

 これまで公式戦登板はないが、NPB球団スカウトが視察に訪れている。高校卒業後のプロ入りを視野に入れており「まだ注目を浴びていない。まっすぐが武器。『北海道で一番速いんだ』という気持ちで投げたい」。最後の夏に輝くため、そして夢をかなえるために、春にアピールしてまずはチーム内の激しい競争に勝ってみせる。(島山 知房)

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 別海が、春の地区予選“初優勝”で全道大会出場を狙う。センバツ枠で同大会出場は決めているが、島影隆啓監督(41)は「全道は決まっていても、(地区で)優勝したことがない。優勝を目指すことを大切にしたい」と気を引き締めた。

 21世紀枠で出場した春の大舞台では創志学園(岡山)に0―7で完敗。帰道後はチーム全体で調子を落としていたが「ようやく元に戻って、戦える状態になってきた」と指揮官。4月には新1年生の選手6人が入部して競争は激化しており、「底上げが必要。今まで使ってあげられなかった選手にも経験を積ませたい」と話した。

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