中村勘九郎、歌舞伎俳優が歌舞伎町で史上初のお練り「中村屋!」「待ってました!」の大歓声

スポーツ報知
人力車に乗って「大お練り」に参加した中村勘九郎

 歌舞伎俳優の中村勘九郎、中村七之助が28日、東京・新宿歌舞伎町でお練りを行い、「歌舞伎町大歌舞伎」(5月3~26日、シアターミラノ座)をアピールした。

 歌舞伎町で歌舞伎のお練りを行うのは史上初。「新宿歌舞伎町大歌舞伎祭」と題し、JR新宿駅近くのモア4番街から人力車に乗ってお練りをスタートして行程は約600メートル。アルタ前、靖国通りを通過し、ゴジラ像が見下ろすTOHOシネマズ新宿前に登場すると「中村屋!」「待ってました!」の大向こうが響いた。神楽坂の芸妓(げいこ)10人も参加して、花を添えた。

 シアターミラノ座が入る東急歌舞伎町タワー前がお練りの終着点。「平成中村座」などで全国を巡り、各地でお練りも行っている勘九郎は「生まれも育ちも東京。東京でお練りというのは、小っ恥ずかしかったのですが、『待ってました!』『中村屋!』と声を掛けていただき、楽しむことができました。今度は私たちが舞台からパワーをお返しする番でございます。一生懸命、舞台を勤めます」と語った。

 七之助はプライベートで歌舞伎町を訪れた際のエピソードを披露。「そこにあるボウリング場は、人生最高スコアを記録したボウリング場です。デートだったのですが、3投目までストライクで、デートであることを忘れてストライクを狙いました。相手の女性とは、それっきりでございます」と青春の思い出を語った。公演に向けて「一生懸命、誠心誠意、勤めますので、熱い熱いご声援をお願いします」と呼びかけた。

 歌舞伎町の地名は戦後、この地に歌舞伎座誘致の計画があったことに由来する。金融政策や建築制限によって建築は実現しなかった。

 公演は「正札附根元草摺(しょうふだつきこんげんくさずり)」「流星(りゅうせい)」「福叶神恋噺(ふくかなうかみのこいばな)」の3演目。勘九郎、七之助のほか、中村虎之介、中村勘太郎、中村長三郎、中村鶴松も出演する。

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