一度は逃した上沢直之を移籍金ゼロ、5万ドルで獲得したレッドソックス コーラ監督も昇格を歓迎

スポーツ報知
コーラ監督(ロイター)

 レッドソックスは28日(日本時間29日)、ロースター40人枠の上沢直之投手を、傘下3Aウースターからメジャーに昇格させたと発表した。同日、本拠地で行われるカブス戦の前にメディアに対応したレ軍のコーラ監督は「剛腕タイプではないが、非常にいいスプリットを持っている。彼は理由があって、ここ(メジャー)に来た。迎えられて興奮している。ブルペンで待機する」と歓迎した。

 球団は、週明けのジャイアンツ3連戦の先発をクーパー、クロフォード、ウィンコウスキと発表。チームはこの日からの12日間に試合のないオフが3日あり、当面は中継ぎとしての起用となる模様だ。

 コーラ監督は上沢について「昨オフ、我々も獲得を目指していた」と明かした。レッドソックスは、ポスティング入札締め切りが同じ日と重なったカブス・今永昇太投手の争奪戦にも参加しつつ、上沢との”両にらみ”となっていたが、上沢は、レイズとマイナー契約を結んだ経緯がある。

 レイズとの契約には、キャンプ終盤に他球団からメジャー契約オファーがあれば、移籍が可能となる「レイトスプリング・クローズ」(春季終盤の条項)があり、上沢は同条項を行使。手を挙げたレッドソックスが5万ドル(約790万円)でトレードによる獲得に成功した。

 ポスティング制度で契約したレイズで、上沢はメジャー昇格した場合は年俸が250万ドル(約4億円)。日本ハムへの移籍金は、最大で51万6250ドル(約8200万円)まで上昇する可能性もあったが、レッドソックスは移籍金を1円も支払うことなく、5万ドル(790万円)の金銭トレードで、上沢を獲得した。

 上沢の年俸は最初に契約したレイズの内容をそのままレッドソックスで継続することになりそうで、Cot’s Baseball Contractによると、メジャー昇格後は250万ドルの日割り計算に加え、80イニングから10イニング投球回を重ねることで10万ドルずつ獲得するインセンティブが付いており、最大100万ドルまで増やせる可能性がある。

野球

×