未来の守護神を育成…ベガルタ仙台「GKプロジェクト」でGKコーチや選手がアカデミー生を指導

スポーツ報知
アカデミー生の前で手本を見せる仙台・梅田’(手前、カメラ・山崎 賢人)

 ベガルタ仙台はトップチームとアカデミー生(小学4年~高校3年)のGKが同じピッチに集まり練習をする「GKプロジェクト」を23年から行っている。2年目の今季も合計3回を予定しており、4月25日に仙台市内で1回目が行われた。トップチームから小畑裕馬(22)、梅田陸空(23)、松沢香輝(32)の3選手と植田元輝GKコーチ(44)が参加し、熱心に指導した。

 充実した1時間だった。昨季までアカデミーチーフGKコーチを務め、今季からトップチームで教える植田GKコーチを主導に、アカデミーコーチが指導。選手だけではなくコーチ陣の育成も兼ねていた。練習開始前にはアカデミー生がトップ選手に声をかけ、自主練をするなど有意義な時間を過ごした。「ジュニアからトップまで距離がすごい縮まっている」と植田コーチ。年代関係なくベガルタファミリーとして有意義な時間を過ごした。

 プロ2年目の梅田にとっても勉強になる一日となった。23年もプロジェクトに参加したが「去年は言語化が難しかった」。今年は1年目の経験をフルに活用し、頭の中でも細かな技術を整理して臨んだ。「前は身体能力任せだったのが、今はどのテクニックが必要か判断できるようになって、子どもたちにも伝えられるようになった」という。

 青森から仙台ユースに加入した渡辺航聖(高校1年)にとっても貴重な一日。自主練時には梅田にみっちりとキャッチングの動作を指導された。「手の形や目線は意識できていないところも教えてもらえて、実感することができた」。他では体験できない練習に、いい刺激をもらった。

 この日は森山佳郎監督(56)も訪れ、目を光らせて最後まで視察。練習後にはプロ選手になるための努力する姿勢や人間性などについて子どもたちに伝えた。「アカデミーから育った選手が増えてくれば応援したい地元の人たちもきっと増えると思う。また色々アイデアを出してやっていければ」。クラブとして成長を続け、幹の太いチームづくりをしていく。

(山崎 賢人)

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