傾いた田んぼ、児童苗植え 門前、液状化から住民整備

地震後に生産者が整備した田んぼで田植えを行う児童=30日午前10時、輪島市門前町高根尾

  ●1日で発生4カ月 復興へ「元気取り戻そう」

 輪島市門前東小と門前西小の5、6年生18人は30日、能登半島地震による液状化で傾いた田んぼで田植えを体験した。地震発生から間もなく4カ月。地元住民が例年の3倍以上の時間をかけて整備した田んぼで、児童は被災地の復興を願いながらコシヒカリの苗を植えた。

 地震で門前西小は避難所として利用されているため、児童は門前東小の校舎で合同で授業を受けており、田植えなどの校外活動も一緒に参加した。

 輪島市門前町高根尾で田んぼを提供する地元生産者の団体「たかねをクラブ」の中橋政久代表(76)が「地震で田んぼが傾くなどし、耕作は難しい状況だったが、地域の元気を取り戻そうと整備した」と説明した。

 児童ははだしになって田んぼに入り、泥だらけになりながら田植えをした。

 門前西小6年の森心葉(こは)さんは「地震で田植えができないかもしれないと思ったが、体験できて良かった」と話した。9月に稲刈りし、学校で新米を味わう。

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