氷見に能登の太鼓響け 有磯太鼓と七尾、輪島、志賀の6団体 活動できない仲間「元気に」

演奏を披露する氷見有磯太鼓のメンバー=昨年9月、七尾市和倉温泉(氷見有磯太鼓提供)

  ●5日に番屋街

 氷見市のひみ番屋街で5日、能登半島地震の被災地を元気づけるため、氷見有磯太鼓と、七尾市、輪島市、志賀町の太鼓6団体が勇壮に太鼓を打ち鳴らす。氷見有磯太鼓の関係者が震災で活動の場をなくした能登の団体に声を掛け、出演に加わる。同じ被災者の氷見関係者は能登の一日も早い復興を願っている。

 被災地応援イベントは氷見有磯太鼓のほか、七尾市の和倉いでゆ太鼓、七尾豊年太鼓、西湊鬼楽(きらく)太鼓、鵜浦豊年太鼓、志賀町の志賀豊年力太鼓、輪島市の輪島キリコ太鼓の6団体が参加する。

 氷見有磯太鼓と能登の太鼓団体は以前から交流がある。昨年9月に七尾市和倉温泉で開かれた太鼓イベントに参加した氷見有磯太鼓の関係者が、ひみ番屋街の運営会社の協力を得て、同じステージに立った能登の太鼓団体に声を掛けたところ、鵜浦豊年太鼓を含めて6団体が加わることになった。

 関係者によると、和倉いでゆ太鼓は震災前に和倉温泉の各旅館などで毎日のように太鼓を打ち鳴らしていたが、地震後に出演の機会を失うなど、各団体の活動に影響が出ているという。

 氷見有磯太鼓のメンバーは震災で自宅や実家が損壊するなどの被害を受けたが、より甚大な被害で活動の場を失った能登の仲間に思いを寄せる。西川雅清会長は「能登の仲間はつらい思いをしており、太鼓を打てない気持ちは仲間としても分かる。ひみ番屋街の協力をいただき、太鼓を打って元気になってもらいたい」と話した。

交流を深める氷見有磯太鼓と鵜浦豊年太鼓のメンバー

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