星稜、航空石川が6日決勝 北信越高校野球県大会

好投を見せた星稜の木野=県立野球場

  ●星稜、延長制す

  ●航空石川、逃げ切る

 第150回北信越高校野球県大会第8日(5日・県立野球場=北國新聞社後援)準決勝2試合が行われ、星稜が小松大谷を延長十回タイブレークの末に2―1で破り、航空石川は金沢学院大附の追い上げを振り切って4―3で勝利した。決勝は昨年の春、秋の大会と同じカードで、今春の甲子園に出場した2校による争いとなる。決勝は6日午前10時から県立野球場で行われる。

 星稜は初回、1番・専徒大和の三塁打でチャンスをつくると、2番・芦硲晃太の犠飛で先制した。先発の木野孝士はリズム良く投げ、五回まで小松大谷打線を安打1本に抑えた。六回2死一、二塁となったところでエース佐宗翼が登板したが、満塁から押し出し四球を与え、同点に追い付かれた。

 その後は互いに譲らずに1―1で延長タイブレークに突入。星稜は十回表に萩原獅士の犠飛で1点を勝ち越し、佐宗がその裏を三者連続三振で抑え、反撃を許さなかった。

 航空石川は二回、8番・猶明光絆の右越え二塁打で1点を先制。三回には4番・荒牧拓磨の適時打で2点を追加した。七回にも5番・竹中清真の二塁打で1点を奪った。

 今大会初先発の猶明は変化球を効果的に使い、金沢学院大附に対して7回2失点にまとめた。リリーフした長井孝誠は1点を失ったものの、何とか逃げ切った。金沢学院大附は2番・小池健友が七回と九回に適時打を放つなど猛追したが及ばなかった。

  ●星稜・木野「次は自分の番」 同学年から刺激

 先発した星稜の木野(2年)は六回途中まで投げ、1失点と試合をつくった。公式戦では最長イニングで、試合後は「めちゃくちゃ緊張した。後ろに佐宗さんがいるので、安心してつなぐピッチングができた」と笑顔を見せた。

 同学年で同じ投手の道本想、戸田慶星は昨年の北信越大会や今春の甲子園で活躍。2人に刺激を受け、冬は筋力トレーニングに励んできたという。「次は自分の番だと思って頑張ってきた。三振をバンバン取っていくピッチングで貢献したい」とさらなる成長を期した。

  ●リード広げる適時打 航空石川4番・荒牧「1本出て良かった」

 航空石川の荒牧は1点リードの三回に2点適時打を放ち、4番の役割を果たした。「これまでチャンスで打てなかったので、1本出て良かった」とほっとした様子。直前の変化球にタイミングが合わずに空振りしたが、同じ変化球を鋭くたたいた。

 荒牧は試合後、「変な形で空振りしたので、もしかしたら同じ球で攻めてくるかもしれない」と打席で考えていたと明かし、決勝進出を引き寄せる安打に、満足そうな表情を見せた。

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