気温が高く、蚊の多いシーズンになりました。外の活動家族や友達で同じ場所にいても、「自分だけ蚊に刺されている!」ということはありませんか。蚊は、刺す人を選んでいるのでしょうか。虫ケア用品などを製造・販売する、アース製薬の広報室に聞きました。

蚊の発生場所

蚊はほんの少しの水があれば繁殖します。家の周りの植木鉢の受け皿や不要な空き缶、放置しているバケツ、竹の切り株や墓地の花立の水などにも発生し繁殖します。発生を防ぐためには、家の周りにあるこのような水のたまる場所をなくすことが大切だそうです。

ヤブ蚊の代表種のヒトスジシマカが活発に活動する気温は25℃~30℃で、それ以上の気温になると徐々に動きが鈍くなり、葉のウラなどの日陰で休んでいます。この気温だと10日程で卵から成虫になるため、1週間に1度は発生を防ぐための対策が必要だそうです。

蚊に刺されやすい人

蚊にさされやすい人とはどんな人なのでしょう?

蚊は動物の呼吸による二酸化炭素や汗、皮膚のニオイ、体温などを察知して吸血源を探します。体温が高い妊婦や子どもも、刺されやすいそうです。またお酒を飲んでいる人も、呼吸が荒くなったり、体温も高くなっているため刺されやすくなるということです。

それだけでなく、"色”も大きく関わってくるといいます。

「『蚊は黒色を好む』と言われていますので、黒色の服を着ている人は刺されやすくなります。明るい色と暗い色の対比を感知し、暗い色の方に寄ってきます。例えば、白と黒のボーダー柄、白いシャツにネイビーのボトムといった色の対比がはっきりしているコーディネイトは、暗い色の部分がターゲットになりがちです。昼間は白い服を着ると刺されにくくなります」

また、犬などのペットにも寄ってきやすいそうです。

蚊にさされないための対策

「蚊の害で最も恐いのは、蚊に刺されることで感染症にかかることです。蚊に効くのは『医薬品』や『防除用医薬部外品』の表示があり、効能や適用害虫に『蚊』と記載された虫よけ剤です。この時期、肌の露出も増えるので、虫よけ剤を絶対に使ってください。ただし虫よけ剤は使用方法が大事なんです」

虫よけ剤の有効成分「ディート」は、蚊が人を感知できなくする忌避剤で、蚊を殺すわけではありません。これが塗られているところは蚊から見ると透明人間のようになるそう。

逆に言えば、塗られていないところは見えてしまうということ。虫よけ剤をスプレーして終わりではなく、スプレーをした後、ムラなく塗り伸ばすことが重要だということです。外出する際に日焼け止めも使う場合は、虫よけ剤は最後に使用するそうです。

虫よけ剤の使い方(提供:アース製薬)

もうすぐ夏休みということで、家族でキャンプにいく人もいると思います。テントなどではどのような対策が必要なのでしょうか。

「テントなどでは、火も熱も使わずコンセント不要の電池式蚊とりをおススメします。当社ですと、電池式の『どこでもつかえるアースノーマット』という商品があります。もちろんお肌が露出する部分に虫よけ剤をしっかり塗ることも忘れないでください」

2017年に、アース製薬は「殺虫剤」と呼ばれていた商品群を『虫ケア用品』と呼称変更しました。これには“虫を殺す” というより“人を守る” という思いがあるそうです。

外で思いっきり遊ぶために、そして遊んだ後も健康でいるために、蚊の対策をしっかりしてこの夏を楽しむことが大事だとあらためて思いました。

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