「住みたい街」常連の恵比寿が転落! 2位の吉祥寺は今後“ジリ貧”? 専門家が指摘する“なるほど”な理由大宮が3位に躍進(1/4 ページ)

» 2022年04月20日 06時00分 公開
[中川寛子ITmedia]

 リクルートが3月に発表した「住みたい街ランキング2022(首都圏版)」。ここ10年近くは横浜、吉祥寺、恵比寿がトップ3を独占していたが、今回の調査では大宮が3位にランクイン。恵比寿が4位に転落したことが話題になった。

 なぜ、恵比寿は今回、4位に甘んじることになったのか。リクルートSUUMO編集長の池本洋一氏は2つの理由があると指摘する。

住みたい街ランキング サッポロビール工場跡地の再開発事業として1994年に開業した恵比寿ガーデンプレイスが恵比寿人気に火をつけた。それまでの恵比寿は山手線中で賃料などが安い穴場的な存在だった(筆者撮影)

 「住みたい街ランキングは街の魅力を問うランキング。恵比寿は飲食店の集積が魅力ですが、緊急事態宣言以降外食できない期間が続き、それがマイナスに働きました。

 もうひとつ、これまで恵比寿に投票してきたのは地元の人ではなく、郊外の離れた場所に住んでいる人でしたが、今回のランキングでは地元に投票する人が増え、そのために票を伸ばすことができなかったと考えています」

 地元への投票が順位を押し上げた好例が昨年の4位から3位に浮上した大宮、8位から5位になった浦和だ。投票した人の8割近くが埼玉県民で、地元から支持されて順位が上がった。千葉県でも地元に投票する人が増加した結果、船橋(22位から15位)、流山おおたかの森(39位から16位)などがこれまでの最高順位にランクアップしている。

住みたい街ランキング 「SUUMO住みたい街ランキング2022 首都圏版」(出所:プレスリリースより)

 一方で東京都の得票シェアは18年以降で最少になった。東京都居住の人の東京への投票割合も最少になっており、都民は外へ目を向け、県民は地元を評価したというのが22年の結果といえる。

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