側溝のふた150枚以上盗まれる 岩手・紫波、花巻で被害

グレーチング約50枚が盗まれた水路=30日、紫波町大巻

 岩手県の紫波町や花巻市で道路の側溝などを覆う金属製のふた「グレーチング」が150枚以上盗まれていたことが30日、分かった。被害額は計150万円を上回るとみられる。自動車や自転車の脱輪、歩行者の転倒につながる恐れがあり、県警や自治体はパトロールなどで警戒を強めている。

 紫波町大巻では、住民が町道沿いの農業用水路から約50枚なくなっていることに気づいた。被害は地元組織が設置した100枚のうち半分にも及ぶ。近所の農業伊藤正之さん(67)は「警戒していたのにもかかわらず悔しい。ふたがないままで危険だが、高額で再び設置することもできない」と頭を悩ます。

 隣接する花巻市によると、大迫町亀ケ森と石鳥谷町好地で計16枚の盗難被害があった。復旧には18万円ほどを見込み、被害届を提出する方針。岩手日報社の取材では30日現在、盛岡市や宮古市、雫石町でも複数枚の被害が確認されたが、関連性は分かっていない。

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