私たちが稲作をしている新潟県十日町市南魚沼郡の棚田

 8月17日に政府が発表した2020年4−6月期実質国内総生産(GDP)は年率−27.8%と戦後最大の落ち込みとなりました。

 このような状況下で企業の経営者は、どのように売り上げを伸ばしていくのか頭を悩ませているのではないかと思います。

 今回の記事では、私が斜陽産業の米農家として、この状況下で実際に前年比120%売り上げを伸ばした経験と、客観的なデータを踏まえて、売り上げを伸ばすための考え方のポイントを整理してみたいと思います。

 こういう際に大切なのは、「全体が落ち込んでいる時でも伸びている部分は必ずある。諦めずに自社を伸びている部分に持っていけないか?」と考えることです。

 どういうことなのか、具体的な例を挙げてみます。

 私が事務局長を務めているNPO法人地域おこし(https://iketani.org)は米作りをしており、米の販売もしています。

 お米の業界も新型コロナウイルスの影響により厳しい状況となっています。飲食店が大打撃を受ける中で、業務用米の需要は減っています。

参考:日本農業新聞 米需要量 38都府県で前年割れ コロナで業務用苦戦(https://www.agrinews.co.jp/p51625.html

 ですが、この状況下で、NPO法人地域おこしの米の直販の注文は増えました。

 これはよくよく中身を見てみると、飲食店で食べる機会が減ったということは、その反面家庭で米を食べる人は増えたということです。