タイヤ、ヨーグルト、絹の縁…フランス商工会議所が群馬県庁に「デスク」 大都市以外で初

合意書を手にする山本知事とジェローム・シュシャン会頭

 日本とフランスの約650企業が加盟する在日フランス商工会議所(東京都)は9日、群馬県前橋市の県庁32階の官民共創スペース「ネツゲン」に、国内5カ所目の拠点となる群馬デスクを開設すると発表した。拠点は東京、大阪、福岡、名古屋に置いており、大都市以外は初めて。外国の在日商工会議所の拠点が群馬に設けられるのも初めてという。

 具体的な開設時期は今後調整する。当面は常駐スタッフを置かず、定期的に訪問する形で運営する。群馬の企業をフランスの企業や投資家にPRし、日本進出を考えるフランス企業に群馬の魅力を伝える。

 1800年代から群馬の絹がフランスに輸出されていた縁に加え、ヨーグルト製造、ダノンの工場(館林市)やタイヤ大手、ミシュランの日本法人本社(太田市)といったフランス企業の拠点があることなどが開設の決め手になった。

 同会議所は2026年までに800企業の加盟を目指しており、拠点を置くことで県内企業の加盟を促進する考え。認知度向上などのため、県内に拠点を置くフランス企業を招いたイベントの開催も構想している。

 9日にネツゲンでセレモニーが開かれ、山本一太知事とジェローム・シュシャン会頭が合意書を取り交わした。シュシャン氏は「もっと群馬とフランスのパイプを強くしたい」、山本知事は「フランスと群馬のウィンウィンな関係につながっていけば」とそれぞれ話した。

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