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吉田鋼太郎はユーモアあふれるオッチャンじゃなかった!テニミュ出身俳優がやばいと驚いた命がけの一言

今年1月期の月9ドラマ『君が心をくれたから』(フジテレビ)での市役所に働く青年・司役も記憶に新しい白洲迅さん(31歳)。 白洲迅さん5月からは吉田鋼太郎さん演出による彩の国シェイクスピ・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』で初のシェイクスピア劇に挑戦。主演のハムレットを柿澤勇人さん、白洲さんはハムレットの親友、ホレーシオを演じます。 2011年にミュージカル『テニスの王子様2ndシーズン』でデビューした白洲さんですが、俳優業にはコンプレックスもあると言います。その意味と、続けていられる理由を明かしました。

初のシェイクスピア劇に「正直、ビビった」

白洲迅さん――ビッグタイトルです。 白洲迅さん(以下、白洲)「正直、ビビりましたね。お話をいただいて迷いました。もちろん機会があれば挑戦しなきゃいけない、いつかはと思っていましたが、実際にお話が来て、しかも『ハムレット』ですから。内容は分からなくても、みんなが知ってる作品。やれるだろうかという怖さがありましたし、改めてしっかり読んでみて、読めば読むほど“これは簡単じゃないぞ”と思いました」
ハムレット役柿澤勇人 彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1 『ハムレット』

ハムレット役柿澤勇人 彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1 『ハムレット』

――主演ドラマ『Life 線上の僕ら』(2020)で白洲さんにお話を伺った際に、影響を受けた尊敬する先輩として、当時から吉田鋼太郎さんを挙げていました。 白洲「間違いなく影響を受けた先輩です。いつかは鋼太郎さんに演出していただきたいとも思っていました。舞台『シラノ・ド・ベルジュラック』(2018)で初めてご一緒して、その直後からドラマ『刑事7人』(白洲さんは2018年の第4シーズンからレギュラー)で毎年ご一緒させてもらいましたが、舞台でまたご一緒することはありませんでした。それがまさか、今回こうした機会をもらえて」

演出家・吉田鋼太郎は、普段のひょうひょうとしたおっちゃんじゃない

――改めて舞台での吉田さんにすごさを感じていますか? 白洲「まだ稽古は始まったばかりですが、すでに得るものがありすぎるくらいですし、最初は驚きもかなりありました。 まず、鋼太郎さんのシェイクスピアに対する愛。特に『ハムレット』に対する思い入れがものすごくて、普段のひょうひょうとした、特にドラマの現場でのユーモア溢(あふ)れるおっちゃんじゃありません。最初の挨拶のときに“全身全霊をかけて、命をかけて”という言い回しをされていたのですが、それを聞いてやばいと、“これでもか!”というくらい背筋が伸びました」
吉田鋼太郎 演出・クローディアス役

吉田鋼太郎 演出・クローディアス役

――いま「得るものがありすぎる」と口にされた姿が、とても嬉しそうでした。 白洲「こんな世界があるのか、という気分なんです」 ――これまでにも舞台は経験されていますが。 白洲「シェイクスピア劇はある意味時代劇といいますか。言葉自体がすごく難しいし、詩的だし、それを読解していくだけでも気の遠くなるような作業です。いろんな解釈があるだろうから、正解もないし、そのなかで鋼太郎さんの解釈、演出家としての説明がすごく面白くて、同時に、求めるレベルがすごく高いんです。 鋼太郎さんレベルだと可能なことなんでしょうけど、抽象的になりますが、“右を見ながら左を見る”みたいな、相反するようなことを成立させようとする。すげえなって」 白洲迅さん――それは大変そうですが、でも嬉しい? 白洲「プレッシャーとともに、それを成し遂げられたら、きっとまた全然違う景色が見えるんじゃないかという期待の意味での喜びも感じているのだと思います」
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いまだに人前に出るのは苦手
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◆彩の国さいたま芸術劇場開館30周年記念 彩の国シェイクスピア・シリーズ2nd Vol.1『ハムレット』
2024年5月7日(火)~26日(日)  彩の国さいたま芸術劇場 大ホールにて ほか、宮城、愛知、福岡、大阪公演あり
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