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競走馬が保護された交差点=姫路市広峰2
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競走馬が保護された交差点=姫路市広峰2

 兵庫県姫路市広峰2の姫路競馬場で1月31日、1頭の競走馬が場外に逃走した。県道を東へ300メートルほど走って交通量の多い交差点へ進入したが、関係者に保護され、事故はなかった。脱走を防ぐ設備は整っていたにもかかわらず起こった今回のアクシデントを取材すると、二つの人為的なミスが原因だった。

 同日午後、競走馬の脱走に気付いた関係者が非常ボタンを押し、ブザー音が場内に鳴り響いた。馬が駆け出すなど制御できない「放馬」の発生を知らせた。逃げ出した馬は直前のレースに出場した5歳の牝馬「カオリナイト」だった。

 県競馬組合によると、レース終了後、厩舎(きゅうしゃ)内で待機していたカオリナイトは、馬房をふさぐ金属製の棒をくぐり抜けたか乗り越えて逃げた。人の胸と腰の高さに1本ずつ棒をかけて出入りをふさぐが、同組合の担当者は「そもそも取り付けていなかったか、外れやすい状態になっていたか、現在調査中」という。これが一つ目のミスだった。

 カオリナイトは場内通路を道なりに疾走。競走馬の運搬用トラック「馬運車」などが出入りする通用門から敷地外へと出たという。

 手動の観音開きの通用門は二重で、警備員6人を配置する。扉は2021年12月に、安全性向上や逃走防止のため二重に増設したばかりだった。運用上も片方を閉めてから、もう片方を開くルールとした。

 当時、トラックがちょうど通り抜けようとしていた。本来は片方が閉まっていなければならなかったが、両方とも開いたままで、馬の逃走ルートを開いてしまう結果となった。

 逃走から5分後、同競馬場北東にある交差点内でおとなしくしているところを、馬運車の運転手が通りかかり発見。同乗していた厩務(きゅうむ)員が保護し、競馬場まで連れて帰った。

 同組合の担当者は「対策はしていたが、ミスが重なり脱走にまでつながってしまった。改めてルールを周知徹底し、再発防止に努める」と話した。

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