JR西日本の快速電車=神戸線

 JR西日本は28日、神戸線や京都線などで、運転士が一定時間スイッチから両手を離すと自動的に停車する「緊急列車停止装置」が機能しない状態で電車を運転した事案が年内に3件あったと発表した。

 同社によると、11月25日午後11時ごろ~26日午前0時半ごろ、野洲発網干行きの下り快速電車で尼崎から終点まで、40代男性運転士がスイッチに輪ゴムを巻いて運転。また、12月18日午前8時ごろ~8時45分、網干発米原行きの上り快速電車で草津から終点まで、30代男性運転士がスイッチにテープを貼って運転した。40代運転士は夏ごろにも同様の運転をしたと認めたが、電車は特定できなかったという。

 同社によると、40代運転士は「スイッチを握ると指が痛む」、30代運転士は「急な腹痛に備えたかった」と説明。他の保安装置は機能しており、速度超過や信号無視はなかったという。(大島光貴)