仕事のメソッドは数多く心得ていても、人間関係をうまく繋いでいくことはいくつになっても難しい。
折れない心を身につけて、どんな人ともうまくやれるコツがあるのなら、手っ取り早く知りたいものです。
『マンガ もしも崖っぷちアイドルが心理学を学んだら』 は、崖っぷちアイドルグループ「ベイリッシュ」のメンバーであるサラ・メイ・クロエ・ノアの4名が、謎のプロデューサーと出会い、少しずつ成功の階段を上っていく様子が描かれています。
著者の堀田秀吾氏は明治大学法学部の教授。専門は司法におけるコミュニケーション分析で、言語学・法学・社会心理学など、さまざまな分野を横断した研究を展開しています。
とはいえ、「働く女性と売れないアイドル」というと、題材として親和性が見えづらい印象です。
しかし、本著は自信ゼロ、存在感ゼロといった悩みを抱えるアイドルたちが心理学のメソッドを知ることで弱点を克服し未来を切り開いていく。
マンガとしてのストーリー展開に加えて、心理学のロジックも文字ベースで随所に書かれています。
人知れずコミュニケーションに悩みを持つビジネスパーソンにとっても、きっと参考になる内容でしょう。
苦手な人は、こう対処してみよう
プライベートならまだしも、ビジネスの場には自分の好き嫌いだけで避けられないシチュエーションが山のようにあります。
しかし、脳科学的な観点を知っているだけで、新しい発見ができたり、嫌な人もいい人に見えてくるというのです。
たとえば、新しいものを見ることで得られる脳の効果について紹介されています。新しいものを見るとやる気や快感に深く関わるドーパミンの分泌に関係する脳の部位が活性化される。
つまり、脳は新しいものが好き。
安易に「この人は嫌い」と結論づけるのではなく、どうして嫌いなのだろうと分析することで、新しく相手を知り、理解していくということにつながるというのです。
心理学というと敷居が高い印象ですが、マンガで手軽に学んでみるのも良さそうですね。
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Image: Shutterstock
Source: 『マンガ もしも崖っぷちアイドルが心理学を学んだら』
カフェグローブより転載(2019.02.05)