あちらこちらで初雪がニュースになり、いよいよ冬本番を迎えました。
この時期一番頼りになるのはもちろんダウンジャケットですが、街に溢れる黒はさすがに食傷気味。
そこで、いつものカジュアルになじみながらも主張するカラーリングと、いわゆるハイテク系ではない、ノスタルジックなデザインに着目。
軽量さと保温性は当然ながら、少雨程度なら問題なく過ごせる耐水性を持ち併せているので、週末のちょっとしたアクティビティなら余裕で対応してくれます。
せっかく新調するのであれば、サステイナブルな視点にも配慮するのが、これからの大人の選択。
ダウンアウターに定評のある国内外の人気アウトドアブランドから、今季おすすめの秀作たちを選出しました。
アメカジ好きにはたまらない! 「パタゴニア」のメンズ・ビビー・ダウン・ジャケット
カウボーイシャツなどで用いられる70年代風のウェスタンヨークの切り替えが、ラギッドで男心をくすぐるデザインなのが、「パタゴニア」の「メンズ・ビビー・ダウン・ジャケット」。
街中用としては十分な600フィルパワーのリサイクルダウン100%(回収したダウン製品から再生したダックダウンとグースダウン)を封入して、保温性は申し分なし。
さらにリサイクルポリエステルのシェル素材は、耐水性と耐久性に優れており、ダウンの大敵である雨から保護してくれるのです。
また、人にも配慮した物作りにもご注目。工場の労働者たちへの適正な賃金のほか、フェアトレード・サーティファイド製品1点ごとに賞与が支払われています。
地域事業や教育を拡充することを目的とした制度を取り入れることで、包括的にエシカルな物作りのプロセスを経ているのです。
メンズ・ビビー・ダウン・ジャケット価格3万6000円/パタゴニア
パッカブルが便利な「エル・エル・ビーン」のメンズ ウルトラライト 850 ダウン セーター
数々のアウトドア史に残る傑作を生み出しながら、時代に合わせて進化してきた、アウトドアブランドの老舗「エル・エル・ビーン」。
こちらの「メンズ ウルトラライト 850 ダウン」は定番的な人気を誇るダウンアウターの進化型で、850フィルパワーを誇る“ダウンテック™ダウン”を使用。
環境汚染の原因となるPFC(フッ素化合物)を使用することなく、ダウンそのものに撥水性と復元性を飛躍的に高める加工を施しているのがポイント。
さらに耐風性と耐水性を発揮する、パーテックス社のナイロンシェル素材も100%再生素材なんです!
適度なゆとりを持たせつつも、程よく身体のラインに沿うフィット感に仕上げ、アウターとしても、シェルパーカのインナーとしても活躍できます。
メンズ ウルトラライト 850 ダウン価格2万6000円/エル・エル・ビーン
ミニマルな表情が都会的な「スノーピーク」のリサイクル ナイロン リップストップ ダウンジャケット
マチのある大きなフロントポケットと、たっぷりとした身幅が懐かしくて新しい、「スノーピーク」の「Recycled Ny Ripstop Down Jacket」。
都会的なスタイリングに溶け込む、すっきりとした見た目と落ち着いたカラーリングが、なんとも言えず洒落ています。
全国の協力団体より回収した羽毛製品から採取し、特殊な洗浄をすることで、本来の軽さと保温性を引き出したリサイクルダウンを中綿に採用。
さらにダウン自体にも撥水加工を施しており、DWR(耐久撥水)加工を施したリサイクルナイロン“リップストップ”のシェル素材と相まって、雨に強い1着となっています。
ちなみにシェルのナイロンは使用済みテントから回収した、環境に配慮した素材が使われています。
Recycled Ny Ripstop Down Jacket価格4万4000円/スノーピーク
極寒地でのアクティビティにも対応する「ホグロフス」の最上位モデル、モジョ ダウン フード
前述した3着とは違い、「ボグロフス」の「モジョ ダウン フード」はウィンタースポーツにも対応する本気のハイスペック仕様です。
中綿のダウンにDWR(耐久撥水)加工を施したプレミアムダウンを使用し、防水性を追求。
3WAYアジャスタブルフード、片手で調整できる裾のドローコード、豊富なポケットなどにより、過酷な天候にも対応するディテールを備えた本格仕様なのです。
シェル素材は100%リサイクルナイロンを原料とし、高密度でダウンが飛び出しにくい“パーテックス・クァンタム”。
ボリューミーなシルエットとツートーンのカラーリングが懐かしくて新しく、週末カジュアルをポップに彩ってくれます。
モジョ ダウン フード価格8万5000円/ホグロフス
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着回しやすさならエル・エル・ビーンを、男っぽいアメカジ好きならパタゴニアを、都会的にクリーンに着こなしたいならスノーピークを、圧倒的なスペックを求めるならホグロフスがおすすめ。
いずれのブランドも積極的にリサイクル素材を活用し、アウトドアで培ってきた機能性を街中でも楽しめるデザインに落とし込んでいることがお分かりいただけるでしょう。
Photo: 多田悟