就寝前のスマートフォンは、快眠にとって最大の敵です。
けれども、スマートフォンによる睡眠スケジュールへの悪影響は、さまざまな方法で和らげることができます。
適切に使いさえすれば、睡眠をバックアップしてくれる便利な「お助け」ツールにもなるのです。
では、朝までぐっすりと眠るのに役立つスマートフォンの機能を紹介しましょう。
1. ブルーライト軽減フィルターを使おう
快眠を妨げるスマートフォンの最大要因、ブルーライトから始めましょう。
ブルーライトを浴びすぎると寝つきが悪くなることは、あらゆる研究で指摘されています。
スマートフォンやコンピューター、テレビの画面を見ているときに私たちの目に飛び込んでくるのが、まさにこのブルーライトなのです。
でもご安心を。
Androidの「夜間モード」とiOSの「Night Shift」を使えば、ブルーライトが少なくとも「ある程度は」軽減されますから、リラックスして眠りに落ちやすくなるはずです。
これらの機能は手動でオンとオフを切り替えられるほか、決まった時間に自動でオンになるよう設定もできます。
また、輝度や色温度も変えられます。
Androidの「夜間モード」では輝度が十分に調整できない(あるいは、自分のAndroidデバイスでは使用できない)という場合は、サードパーティのアプリ「Twilight」などを使うと、スクリーンの赤味をもっと濃くしたり、輝度をいっそう抑えたりできます。
こうした夜間用のフィルターはもちろん、ディスプレイの明るさレベルを下げることも、ブルーライトの影響を和らげるのに役立ちます。
Androidはクイック設定で、iOSはコントロールセンターで、ディスプレイの明るさをそれぞれ調整できます。
iOSは「設定」アプリの「アクセシビリティ」で明るさをさらに下げることが可能です。
2. 標準機能のおやすみモードや睡眠トラッカーを使おう
AndroidスマホとiPhoneにはともに、就寝時のために設定できる機能が搭載されています。
いずれも、就寝時刻になると知らせてくれたり、寝ているあいだ邪魔にならないよう機能を制限したりと、毎晩の睡眠の質向上に役立ちます。
iOSの場合
iOS14以降にアップデートされているiPhoneには、睡眠に役立つ機能が3つ搭載されています。
- 睡眠スケジュール:就寝時刻と起床時刻を曜日ごとに設定でき、寝る時間になったら知らせてくれます。
- 就寝準備:寝る前にリラックスするためのアクションを設定できます。
- 睡眠モード:就寝時刻になったら「おやすみモード」をオンにし、睡眠を妨げるアプリがロック画面に表示されないようにできます。寝ているあいだに表示させたい機能や通知を選ぶことも可能です。Apple Watchをお持ちの人は、このモードを使って睡眠の時間と質を毎晩記録することができるので、睡眠をめぐる問題点を見つけ出す際に医師に役立ててもらえます。
上記の機能は、iOSの「ヘルスケア」アプリ内「睡眠を設定」で操作できます。
Androidの場合
Androidの「おやすみ時間」は基本的に、iPhoneのさまざまな睡眠お助け機能をひとつにまとめたものです。
「おやすみ時間」では、就寝時刻が近づくと通知されるよう設定できます。
起床時には、アラーム設定時刻の少し前からディスプレイが徐々にオレンジ色に染まっていく「めざましディスプレイ」で、やさしく起こしてもらうこともできます。
また、就寝時刻になると夜間用のさまざまな機能が自動でオンになる「おやすみ時間モード」などの設定も可能です。
アラームと就寝時刻のリマインダーを設定するときは、時計アプリを開き、「おやすみ時間」をタップします。
オンにしたい機能やアプリの使用制限をカスタマイズしたいときは、「設定」>「Digital Wellbeingと保護者による使用制限」>「おやすみモード」と操作してください。
iOSにあってAndroidにないのは、睡眠を記録する専用機能だけです。
けれども、Amazonのフィットネスバンド「Halo」や「Fitbit」のスマートウォッチなら専用アプリがあります。
「Sleep as Android」のようなサードパーティの睡眠トラッカーを使ってもいいでしょう。
3. よりよい眠りのために手動で設定を変更しよう
AndroidとiOSのおやすみモードはたしかに便利ですが、すべてのデバイスで使えるわけではなく、睡眠の質向上に役立つあらゆる機能がすべて揃っているわけでもありません。
睡眠トラッキングアプリやウェアラブルデバイスを使えば、睡眠の質について非常に貴重な情報を得られますが、財布に(または時間に)余裕がなくて購入できない人もいるでしょう。
そこで、よりよい眠りを確保するために使うべきスマートフォンの機能をさらに紹介しましょう。
しかも、これらは誰でも使うことができます。
・寝る前に「おやすみモード」をオンにする:おやすみモードがオンになっていれば、通知はすべて消音されます(必要に応じて例外を設けることは可能です)。
ですから、寝ているあいだにスマートフォンに起こされる心配はありません。
おやすみモードは、手動でオンにすることも、特定の状況で自動的にオンになるよう設定することもできます(たとえば、就寝時刻と起床時刻が設定されている場合)。
同じように、「機内モード」をオンにすれば、すべてのネットワークや他のデバイスとの接続を切ってしまうこともできます。
・最もよく使うアプリの使用時間を制限する:AndroidとiOSの設定アプリで、スクリーンタイムとアプリの使用時間を制限することができます。
ベッドに入ったあともTikTokを見るのがやめられなくて困っている人には役に立つでしょう。
・ダークモードをオンにする:ダークモードにしたからといって、必ずしもよく眠れるわけではありませんが、薄暗い場所ではダークモードのほうが目にやさしくなります。
また、ダークモードになっていると、ブルーライト軽減モードの効果が増すような気がします。
ダークモードは手動でオンにできるほか、1日の決まった時間に自動でオンになるように設定することも可能です。
ダークモードになると、ダークテーマのあるアプリはおのずと画面が変わります。
正直に言うと、スマートフォンに睡眠を妨げられたくないのであれば、就寝時刻の1時間前にスマートフォンのスイッチを切り、翌朝目が覚めてしばらく経つまで気にしないのがいちばんです。
とはいえ、だれもがそれを実行できるとは限りません。
いずれにせよ、この記事で紹介した設定や機能を使えば、スマートフォンに睡眠を邪魔されることが減るはずです。
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Brendan Hesse - Lifehacker US[原文]