地震予測の権威が分析。南海トラフ巨大地震よりも警戒すべき4つの地域【東日本大震災から12年】

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東北地方を中心に津波などによる甚大な被害をもたらし、今なお多くの方が行方不明のままとなっている東日本大震災。マグニチュード(M)9.0という未曾有の大地震から今年で12年、その間に村井俊治東大名誉教授らによって独自の方法で地震予測の技術を確立したのが、メルマガ『週刊MEGA地震予測』の発行者である「JESEA(ジェシア) 地震科学探査機構」です。今回は「地震予測のプロ」であるJESEAが、リアルな再現ドラマが話題となったNHKスペシャルでも取り上げられた「南海トラフ巨大地震」よりも今もっとも大規模地震を警戒すべき4つの地域を公表しています。

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南海トラフ巨大地震が発生する「予兆」には何があるのか?

南海トラフ地震とは、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートのプレート境界で起きる地震であり、日本列島の太平洋岸の神奈川県から九州までのエリアで東海、東南海、南海と呼ばれるエリアで起きる地震、またはそれが連動して起きる地震を言います。更に日向灘エリアを加えて4エリアの地震の総称として扱う場合もあります。

さて、南海トラフ地震はいつ起きるのでしょうか。

政府の見解は「今後30年以内にマグニチュード8~9クラスの地震が起きる可能性は70~80%」としています。それは「巨大地震はいつかは起きる」と言っているようなもので、実感として伝わりません。

南海トラフ地震は100~150年間隔で繰り返し発生してきましたが、過去の事例を見ると、前の地震から100年後であったり200年後であったりまちまちで規則性はありません。

一番近い地震は戦時中の1944年に「昭和東南海地震」が起き、その2年後に「昭和南海地震」が起きました。それから77年経っています。東海エリアにおいては江戸時代の1854年の安政東海地震から169年間も起きていません。いつ起きてもおかしくないと言えます。

2013年に設立した(株)地震科学探査機構は、10年間の研究成果として地震の前兆をとらえる10種類の方法を確立しています。 

2021年から実用化している「ピンポイント地震予測」は、予測した地震の70%以上が的中する大変確度の高い地震予測を実現しています。「ピンポイント地震予測」は短期的な予測方法ですが、ほかにも中長期的な予測方法も兼ね備えており、南海トラフ地震も3段階で予測できるシステムを擁しています。

南海トラフ地震の前兆を捉えるには、同じプレート境界型地震の東日本大震災の前兆に注目する必要があります。

大地震の前に起きる「沈降」を確認することが肝要

まず、中長期的な前兆として大きな地震の前には、そのエリアが必ず「沈降」します。

プレート境界型地震ではありませんが、甚大な被害をもたらした「熊本地震」も地震前には広く沈降していました。

東日本大震災の場合は、震災の1年前に東北地方の太平洋側が沈降し始め、約半年前から直前にかけては全国的に沈降しました。ですから、日頃から常に地殻が沈降していないか確認することが肝要です。

しかし、地殻が沈降しているかどうかを確認するにはどのようにすればよいかわかりませんよね。

「まぐまぐ!」から配信している地震科学探査機構のメルマガ『週刊MEGA地震予測』(月額:税込220円)は、地震予測情報と共に毎週全国各地の隆起沈降図を掲載していますので、これを見るだけで全国の沈降状況がつぶさにわかります。

例えば、静岡県の御前崎付近が沈降して、それが静岡県全体に広がり、その後、全国的に沈降していけば、それは大きな地震の黄色信号と言えます。

南海トラフ沿いに設置された「秘密兵器」

このように中長期的に大きな地震が起きることがわかると、次に短期予測として、高い的中率を誇る「ピンポイント地震予測」の前兆現象が出れば、マグニチュード6以上の地震が起きる可能性が高くなります。

さらに「直前予測」が可能になるかもしれない秘密兵器があります。

実は、東日本大震災の後にGPSなどの測位衛星データを解析したところ、地震の3日前から「座標値」が著しく変化する現象が起きていました。

私たち地震科学探査機構は、NTTドコモの協力を得て南海トラフ沿いにオリジナルの観測装置を設置し、日々その値を観測しています。もし東日本大震災と同じように座標値が著しく変化すれば 一両日中に大きな地震が発生する確率が極めて高いと考えています。

このように、3段階で前兆現象を捉えるのが、私たち地震科学探査機構の「南海トラフ地震」の予測方法です。

いま南海トラフ沿いの「沈降」はどうなっているのか?

さて、それでは現在の南海トラフ沿いの日本列島の沈降状況はどうなっているのか知りたいところだと思いますのでお伝えいたします。

2年前の1月を起点とした高さ方向の変動は、静岡県の駿河湾周辺が沈降しています。御前崎付近も沈降しております。

隆起と沈降は繰り返し起きる現象ですから、沈降したからすぐに危ないということではありません。基本的には沈降すれば翌週または翌々週に隆起して元に戻りますが、大きな地震の前には沈降したまま戻らず、更に沈降していく傾向にあります。

静岡県の駿河湾周辺、特に御前崎付近の沈降が今後広がっていくのか注目してください。

そのほか静岡県だけではなく、愛知県、和歌山県、高知県の沈降に注目していただきたいと思います。

現在、和歌山県の潮岬や高知県の室戸岬と足摺岬はやや沈降しております。こちらも今後の広がりに注目してください。

南海トラフ地震の前兆についてまとめると、「今のところまだ明確な前兆は現れていない」ということになります。

本当に警戒すべきエリアはどこか?

それでは、「いま警戒すべきエリア」はどこでしょうか?

それは、東北地方、関東甲信地方・静岡県、北海道、九州地方の4エリアです。

どんな前兆現象が出ているのかについては、後半に述べさせていただきます。

また、前述の南海トラフ地震の前兆にもつながる沈降につきまして、東日本大震災の前兆として現れた実例も後半にてグラフィックを交えて説明いたします。

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image by: ETOPO1, Global Relief Model / public domain

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東日本大震災以降、地震予知・予測の必要性が問われています。JESEAジェシア(地震科学探査機構)は、測量工学的アプローチで地震の前兆現象を捉え地震を予測します。東京大学名誉教授の村井俊治先生の研究技術により、国土地理院が設置した全国1300か所の電子基準点のデータを解析し、過去の地震の震源、震度、マグニチュード、被害の程度などとの相関分析を行い、地震の前兆現象を捉え地震予測を提供しています。

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