大怪我で顔がぐしゃぐしゃ…保護されたアポロくん 懸命の治療経て、人懐っこくて可愛い猫に

渡辺 陽 渡辺 陽

交通事故か何かにあって、顔がぐしゃぐしゃになっていたアポロくん。動物愛護センターの人と保護主さんの懸命な治療とケアによって、なんとか回復した。インスタグラムで里親を募集した時に、「里親が決まりにくいかもしれない」と書いてあった。

強い生命力を感じた

東京都の星野さんは、マンチカンのねりごまちゃんと、知り合いの飼い猫が産んだ猫、とろろくんを飼っていた。ブログにとろろくんのことを載せていて、保護猫という言葉を知り、いくつかの保護猫ブログを見るようになった。

インスタグラムで里親を募集していた白黒の猫は、過去に顔に大怪我をしていた。今は治っているが、将来的にどういう影響が出てくるか分からないと書いてあった。

「もしかしたらなかなか引き取り手が現れないかもしれない」そう思った星野さんは、アポロくんをうちで引き取りたいと申し出た。

「最初は白い毛の可愛らしい子だなーと思って見ていました。インスタをさかのぼって行ったら、顔がぐちゃぐちゃのアポロの写真が出てきたんです。交通事故に遭ったのか、原因は今となってはわかりませんが、顎は砕け、おでこにも大きな穴があいて、片目は潰れているように見えました。アポロがセンターの方や保護主さんの懸命な治療や愛情により、どんどん可愛く、きれいな猫になっていくのを見て、その生命力や運の強さにも惹かれたんです」

顔面に大きな怪我を負った猫

2015年11月頃、アポロくんは、都内某所で、地域猫にエサをあげる人達からエサをもらって生活していた。その人たちは、地域猫の区別や認識ができたので、白黒の猫がエサをもらいにこなくなったことに気づいていた。

エサやりさんとは別の保護団体の人が愛護センターに行き、引き出せる猫はいないか探したところ、大怪我をしている白黒の猫をみつけて保護した。その人は、病気の猫や怪我をしている猫を優先的に引き出していた。エサやりさんに写真を見せたところ、姿を消した白黒の猫と合致した。

車にはねられたか何かで顔面に大きな怪我をしていたが、愛護センターや保護主さんの懸命な看病により傷は、だいぶきれいに治っていた。しかし、いまでも顎が欠けていて、歯が一部外に飛び出している。

人懐っこくて可愛い猫

2016年2月、星野さんは、保護主さんに打診して、白黒の猫に会いに行った。怪我をしていた時の顔はインスタで見て知っていた。

「傷はきれいに治っていましたが、おでこの傷はだいぶ目立っていました。下の歯茎は露出していて、犬歯もねじれていましたが、気にならないほどの可愛らしさ。フワフワの白い猫でした。人懐っこくて、愛想のいい猫だと思いました」

名前は、アポロくんにした。

2016年3月11日、アポロくんは、落ち着くまではケージに入れていたが、リラックスしていて、すぐにベッドですやすや眠った。なでようと手を出すと、身をゆだねてうっとりしていて、人にもすぐになれた。人が大好きで、家族以外の人にもなつくという。

翌日、とろろくんが気配を察知して、アポロくんのいる部屋に入れてくれというので、試しに対面させてみた。互いに興味を示して、ケージ越しに匂いを嗅ぎ合い、特に、とろろくんは遊びたそうにしていた。アポロくんをケージから出して抱っこしたままとろろくんに近づけると、ずっと匂いを嗅いでいた。とろろくんとアポロくんは、ずっと仲良しだが、ねりごまちゃんは猫が苦手なので、2匹が遊ぶ様子を遠巻きに眺めているそうだ。

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