児童養護施設の職員と高校生の男の子が「デートしている」という電話が虐待対応ダイヤル189にあった。電話してきたのは匿名の女性だが、子どもの名前を挙げ、具体的な事情を知っているような内容だった。
電話を受けて、子どもが施設職員から虐待や性的関係など不適切な扱いをされている可能性について、私たち児童相談所(児相)の職員が当事者から聞き取り調査をすることになった。
名指しされたUくんは、中学卒業時に児童養護施設を退所しており、高校1年生になっていた。児相の相談室に呼び出されたUくんは、黙ったままずっと下を向いて何も語らなかった。
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