コラム 2021/7/30 18:30

ガラケーだけが友だち！愛すべきひねくれ妖怪・天邪鬼【妖怪大図鑑】

勇者に選ばれた少年と個性豊かな妖怪たちが巨大な“妖怪獣”に立ち向かう、大人から子どもまでドキドキしながら楽しめる、夏休みにぴったりの映画『妖怪大戦争ガーディアンズ』が8月13日(金)から公開。この連載「妖怪大図鑑」では、本編に登場する妖怪＆人間たちを一挙に紹介。映画の予習にはもちろん、映画を観たあとに気になったキャラクターのトリビアまで丸わかり。ちょっとコワくて、どこか憎めない、お気に入りの妖怪を探してみよう！

渡辺ケイ(寺田心)は、ひょんなことから勇者に選ばれ、妖怪の世界に足を踏み入れる[c]2021『妖怪大戦争』ガーディアンズ

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『妖怪大戦争ガーディアンズ』は、伝説の妖怪ハンターの血を引く気の弱い小学生、渡辺ケイ(寺田心)が廃校の神社で赤いおみくじを引いたことから始まる物語。フォッサマグナから現れた巨大な“妖怪獣”を倒すため、勇者を待ち望む妖怪たちの世界へ導かれていくケイが冒険のなかで出会うのは、見た目も個性も様々な妖怪たち。ケイと妖怪たちは妖怪獣に対抗するため、最終兵器“大魔神”を復活させることに。

第7回：愛すべきひねくれ者・天邪鬼(あまのじゃく)

赤楚衛二が演じるひねくれ者妖怪の天邪鬼[c]2021『妖怪大戦争』ガーディアンズ

今回紹介する天邪鬼は、日本各地の人里に出現するといわれているモノマネ上手でひねくれ者の妖怪。地方によって呼び名が微妙に異なっており、その大きさについても秋田県では虫のように小さいといわれ、一方で静岡県の伊豆地方では巨人のようだと語られるなどまちまち。人の心のなかを察する能力に優れており、人の意に逆らったり口真似などをしてからかうのが特徴。元々は天稚彦の神話に登場した「天探女」という女神がモデルになったという説もある。

赤楚衛二が3時間がかりの特殊メイクで好演している本作では、弟のダイを探しに妖怪の世界へ踏み込んだケイと出会い、一緒に行動する。自分を「天下の邪悪な鬼」だと語り、真逆のことしか言わないが、ケイはそれが天邪鬼の性格なのだとすぐに見抜き、次第に心を通わせていく。白いガラケーを友だちとして大事に扱うなど、心優しい一面をのぞかせることも。なかなか素直になれない天邪鬼だが、ケイと一緒に冒険をしていくうちに意外な変化が…？