東京都交通局は21日、東京さくらトラム(都電荒川線)三ノ輪橋停留場にて「三ノ輪橋おもいで館」のオープニングイベントを開催。8500形1両(8502号車)を装飾した花電車が展示された。同日に荒川電車営業所で「2018 荒川線の日」記念イベントも行われた。

  • 「三ノ輪橋おもいで館」のオープニングイベントでは、8500形を装飾した花電車の展示も

三ノ輪橋停留場にオープンする都営交通案内所「三ノ輪橋おもいで館」は、東京さくらトラム(都電荒川線)の乗車券・グッズ販売や都営交通の利用方法および沿線情報の案内、各種案内冊子の配布などを行う新たな案内拠点となる施設。オープニングイベントでは、この日限定の装飾を施した花電車も展示された。8502号車の車体前面(三ノ輪橋側)などを花で飾り、「三ノ輪橋おもいで館」オープンを記念したヘッドマークも掲げられた。

反対側の車体前面(早稲田側)には東京150年記念ヘッドマークを掲出。車内はばらで装飾され、かつて都内の主要な交通機関であった時代の写真や歴代の花電車の写真などが展示されている。なお、8502号車は11月25日まで、「Old meets New 東京150年」事業の一環でこのヘッドマークを掲げて運行するとのことだった(花電車としての運行は行わない)。

  • 「三ノ輪橋おもいで館」オープニングイベントでは出席者によるテープカットが行われた

  • 「三ノ輪橋おもいで館」の内部。三ノ輪橋停留場と同様、レトロ調の雰囲気に

「三ノ輪橋おもいで館」のオープニングセレモニーでは、東京都交通局電車部長の相川準氏らが出席し、テープカットが行われた。「昨年の1日あたりの乗車人員は4万8,000人。国内外から多くのお客様にお越しいただいています。このたび、荒川線の起点であり、関東の駅百選にも選ばれている三ノ輪橋に、都営交通の新たな情報発信拠点として『三ノ輪橋おもいで館』をオープンする運びとなりました」と相川氏は挨拶。同館について「館内は停留場と同様、昭和の香りがするレトロ調の雰囲気になっています。都電のジオラマや都電全盛期の懐かしい写真・路線図も展示しています」と紹介していた。

「2018 荒川線の日」花100形さよならイベントも

この日は荒川電車営業所で「2018 荒川線の日」記念イベントも開催。かつての都電27・32系統を統合し、1974(昭和49)年10月1日に都電荒川線が誕生したことにちなみ、10月1日を「荒川線の日」と定め、記念イベントを開催している。今年度は車庫内見学や運転台撮影(事前応募制)に加え、今年度で廃車予定の花100形も展示された。

花100形は2011(平成23)年の都営交通100年に合わせ、7500形1両を改造した花電車として登場したという。「2018 荒川線の日」でのさよならイベントでは、車体前面を花紙で飾り、車体側面に花100形へのメッセージ(シールに記入)を貼るメッセージボードを設置。「7年間ありがとうございました」「おつかれさまでした」などのメッセージが寄せられた。車両撮影会も行われ、来場者の長い列ができていた。

  • 「2018 荒川線の日」記念イベントでは花100形が展示され、メッセージボードも設置された

  • 三ノ輪橋停留場に展示された8500形(8502号車)花電車の車内・外観