長崎ヴェルカ快勝 京都に82-65 きょう最終戦 バスケB1

【京都―長崎ヴェルカ】第2クオーター6分、ヴェルカのボンズがシュートを放つ=島津アリーナ京都

 バスケットボール男子のBリーグ1部(B1)最終節第3日は5日、京都市の島津アリーナ京都などで11試合が行われ、長崎ヴェルカは同じ西地区の京都に82-65で快勝した。通算26勝33敗で西地区6位が確定した。
 ヴェルカは序盤から榎田、小針を中心にした堅守からリズムをつくった。ダブルチームをうまく使いながら、相手のパスミスを何度も誘発。攻めては連動したパスワークから馬場、チャンらが計9本の3点シュートを決め、45-30と大きくリードして前半を折り返した。
 第3クオーターも勢いは止まらず、馬場のドライブ、髙比良の3点シュートで着実に得点を伸ばした。第4クオーターも時間をうまく使いながら試合をコントロール。最後まで京都に主導権を握らせなかった。ターンオーバーの数は、京都の19に対してヴェルカは7。連係ミスの少なさが勝利につながった。
 最終節最終日は6日、同アリーナなどで2試合を実施。ヴェルカは京都との今季最終戦に臨む。

【京都―長崎ヴェルカ】第3クオーター7分、ヴェルカのブラントリーがゴール下に切り込む=島津アリーナ京都

◎ハイライト/戦う姿勢 最後まで崩れず
 今季これまで京都には2敗。いずれも主導権を握りながら、逆転負けを喫した苦い経験を誰ひとり忘れてはいなかった。最後まで集中力を保ち続けたヴェルカが17点差で快勝。前田監督は「苦しい展開が続いたが、(重要な場面で)攻守をやりきることができて悪い流れを断ち切れた」と選手たちの成長、踏ん張りをたたえた。
 「負けられない」「勝ちたい」。序盤から勝利への執念が随所に表れた。ボンズらインサイド陣は、得点力のある相手外国人選手に身体をぶつけ続けて簡単にリバウンドを取らせない。素早い動き出しにも粘り強くついていった。小針や狩俣は懸命に走って攻撃の目をつぶす。馬場、榎田は、ここぞの場面の好守で相手のターンオーバーを誘い、得点につなげた。
 「ハードワーク」。チームが3年間大事にしてきたスタイルをコートで表現することで、前半だけで15点差をつけた。それでも誰ひとり集中を切らさない。髙比良は序盤と同じ激しさで守備を継続。ボンズはルーズボールに迷いなく飛び込んだ。そんな場面に象徴されるように、ヴェルカの戦う姿勢は最後まで崩れなかった。
 試合後の記者会見。「最後までわれわれらしいバスケットを貫く」と誓った前田監督は一緒に戦い続けたファンに感謝の言葉を述べ、続けた。「最後の1試合、今シーズンベストのゲームをしたい」

◎ひと言/勝利で締めくくりたい
 ◆前田健滋朗監督 (4月10日の第31節で)京都に負けた悔しさからチームとしてステップアップをしたいという思いで1カ月間を過ごしてきた。榎田選手やディクソン選手は短い出場だったが、第1クオーターにヴェルカにリズムを与えてくれた。たくさんのファンが見に来てくれている。最後に素晴らしい試合をしたい。
 ◆マット・ボンズ 京都には非常にすぐれたインサイドの選手がそろっている。まずは身体を張りながら、足を動かして守備をすること、ファウルをしないで止めることを意識して試合に入った。最後も強く戦って、勝利で締めくくって終わりたい。

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