鶴洋高の生徒ら遠洋航海実習へ はえ縄漁業学ぶ 長崎

生徒らに見送られながら出航する海友丸=長崎市、長崎港小ケ倉柳ふ頭

 長崎県立長崎鶴洋高水産科の生徒ら54人を乗せた実習船「海友丸」(698トン)が1日、50日間の遠洋航海実習のため、生徒や保護者、教員らに見送られながら長崎を出航した。実習生は、中部太平洋のマーシャル諸島東方海域を中心に、マグロのはえ縄漁業などを学ぶ。5年ぶりに米ハワイにも寄港する。
 海友丸は長崎、福岡、山口3県が共同で運航。同校水産科の航海士や機関士を目指す3年生10人と、福岡県立水産高、山口県立大津緑洋高の生徒計17人も参加している。
 米ハワイには5月下旬に寄港。水産施設や、ハワイ沖で2001年、愛媛県立宇和島水産高の実習船えひめ丸に米原潜が衝突し、生徒ら9人が死亡した事故の慰霊碑などを訪問する。静岡県焼津にも寄港し、6月19日に長崎に戻る予定。
 長崎港小ケ倉柳ふ頭であった出港式で、長崎鶴洋高の岡野祥士校長は「実習を経験し、自信と誇りを胸に大きく成長してくれることを期待している」と激励。実習生を代表しあいさつした竹林要さん(18)は「自分の将来につながるよう、より良い実習にしたい」と意気込んだ。

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