2023.01.25

cotta、2023年は「法人」「健康」を重視 「見た目」より「素材」へ意識転換

黒須綾希子社長

製菓材料の通販事業を展開するcotta(コッタ)は2023年、事業戦略を大きく変更する。これまでは個人需要に応える事業戦略だったが、2023年は法人需要の開拓に注力する。コロナ禍での消費者の購買行動の変化を受け、カフェや飲食店などへの法人向けサイト「cotta business(コッタビジネス)」にリソースを集中する。

2022年9月期の法人向けEC売上高は、前期比20.3%増の32億6700万円だった。一方、個人向けEC売上高は、同20.0%減の29億7100万円だった。

「2022年はコロナワクチンの普及などにより、消費者の購買行動が変化した。菓子を百貨店や商業施設などで購入する人が増え、自宅で菓子作りをする人が減少した。それに伴って、当社の個人向けEC売り上げも減少した」(黒須綾希子社長)と振り返る。

2022年は消費者の購買行動が変化するとともに、消費者が好む菓子も変化したという。

「2021年までは、色鮮やかでかわいい菓子や、その菓子を作れる菓子材料が好評を集めていた。だが、2022年はグルテンフリー(小麦粉不使用)、乳製品不使用の菓子が好まれるようになった。在宅時間をきっかけに、消費者は健康をより重視するようになっているのだろう」(同)とみている。

2023年は法人需要に応えるサービスを強化する。2022年に資本業務提携した不二製油との協業や、大手食品メーカーとの協業に注力する。

不二製油のプラントベースフード(動物性の原料を使用していない食材のこと)の乳製品代替品の開発力を生かし、商品開発を強化する。商品の使い方をライブ配信などで法人顧客に周知する。

「身体にも地球にも優しい商品を作ることができる製菓材料や、情報が手に入る日本最大級のECメディアを目指していく。ライブ配信のほか、セミナーやインフルエンサーマーケティングを活用して、認知度向上に努めていきたい」(同)と意気込みを語る。





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