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熱さまシート、のどぬ~るスプレーetc.小林製薬の商品名が「そのまんま」のワケ

熱が出た時や、肩こりの時、臭いのきつい料理を食べた後など、多くの日本人が様々な場面で利用している小林製薬の商品。あまりに日常に溶け込んでいて、意識的にそれを考えることは少ないかもしれないが、小林製薬の商品はどれも、「名前がそのまんま」である。なぜこんなにも、そのまんまのネーミングにしているのか、小林製薬株式会社の広報担当の網盛美紀氏に聞いた。

小林製薬といえば商品名

小林製薬『トイレその後に』や『ブレスケア』はお馴染みで、どんな時に使えばいいのか、どんな悩みに使えばいいのかが商品名だけでわかる。さらに『チン!してふくだけ』なる商品もあり、こちらに至っては商品名というよりもはや「説明」の域に達していると言ってもいい。 さらに一般化している商品について、網盛氏は次のように話す。 「『のどぬ~るスプレー』も商品名から何をするのかわかりやすいものになっていて、多くの方に使っていただいています。今ではスプレータイプが主流ですが、発売当時は、綿棒につけて喉に塗るタイプだけでした。そのため、使い方そのままに『のどぬ~る』という商品名にしました」

商品の名前はどうやって決める?

小林製薬その他にも『熱さまシート』など、徹底的にわかりやすい商品名は、枚挙にいとまがない。こうしたネーミングは、どのような会議を経て付けられているのか。昨年発売し、SNSでも話題になった『ナイトミン 耳ほぐタイム』を例に聞いた。 「通常は、商品の開発チームが商品名の案も出します。すぐに決まることもあれば、100以上の案を出して議論することも少なくありません。特にこの『耳ほぐタイム』は、社長まで加わって最後まで頭を悩ませました。耳栓であることを伝えるために『あたため耳栓』という名前に決まりかけていたんですが、リサーチしてみると、耳栓に抵抗を覚える方が一定層いらっしゃることがわかって、最終段階になって『耳栓』という言葉を外した経緯があります」(網盛氏) 小林製薬
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なぜ「そのまんま」なネーミングに?
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