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ラブホに救急車、野次馬たちで現場は混乱。ラブホ清掃員が見た“地獄絵図”

 さまざまな事情を抱えた人たちが利用するラブホテル。一般的には、ドキドキ、ワクワクしながら、ときにはヒソヒソと向かう場所だ。  実家がラブホ街にある前田裕子さん(仮名・20代)は、独自の視点からラブホを見ている。今回は、ラブホでのアルバイト経験で遭遇した意外なエピソードを教えてくれた。

ラブホに多い忘れもの「高価なアクセをなぜ……」

ラブホ

※写真はイメージです。以下同

 学生時代にラブホの清掃員として働いていた前田さんは、「なぜこんなに大切なものを……」と思ってしまうような忘れものを目にしたことがあった。  傘やお土産に買ったと見られる菓子折りなどは、一般のホテルと同じように、数日間保管して破棄するそうだ。そんななかでも多いのが、アクセサリー類だと前田さんは話す。 「アクセサリーを外す人が多いのかもしれませんね。ラブホはお客様の連絡先を把握していませんから、本人から連絡がない限り、どうしようもないんです」  前田さんたち清掃スタッフは、忘れものを手に取って確認し、「プラチナ製、●年●月●日の刻印、S・Kのイニシャルあり」といったかたちでノートに記載して保管していたという。 「大事なもののはずなのに……。来てはいけない人とラブホを利用したのかもしれないと、妄想はふくらみましたね。時計や指輪は高額だからか、お客様から連絡がくることが多かったです。ただ、直接取りに来る人は少なく、着払いの宅配便で送る場合がほとんどです」  そして、指定の宛先は会社や営業所希望が多く、前田さん側もそれを配慮し、万が一の場合を考え、オーナー名義で「品名 パーツ」として発送していたそうだ。

わざと? 大人のおもちゃを忘れる強者も

 ときには「これ、わざと?」と思わざるを得ない“大人のおもちゃ”が忘れられていたことも……。 「部屋に入り、大人のおもちゃが忘れられていると、どう使われたのかがわかるだけに……“ハズレ引いた”と思います。使い捨て手袋をもう一枚重ねて清掃していました。持ち主が引き返して来ることはほぼありませんが、アレだけはすぐに処分します」  バイトを始めたころは恥ずかしいと思っていた前田さんも、慣れてしまえば自宅に虫が出たときと同じような感覚になっていたという。 「ドアの内側にも“忘れ物注意”と記してあるので、部屋を出る際は気をつけていただきたいというのが本音でした」
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ラブホに救急車、呼ぶ側も地獄
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