西部警察|ガゼール|「撮影後にコレクションに加えたいから、絶対にカーアクションをやらせたくない」|S110 ガゼール 2000 XE-II

西部警察。その記念すべきパートⅠの第1話で、デビューを果たしたガゼール。

       
【席巻!!  軍団車輌】 中部軍団と北部軍団の競演
派手なカーチェイスに銃撃戦、画面いっぱいに炎が広がる爆破シーン、そして男たちの熱い絆……。
1980年代に放送されて全国を熱狂の渦に巻き込み、今では伝説として語られている刑事ドラマ「西部警察」。
そんな西部警察をこよなく愛するファンが作ったレプリカ車両たちを余すところなく紹介しよう。

【ガゼール・S110 ガゼール 2000 XE-II Vol.3】

【2】から続く

 先にも述べたように、ガゼールは本編中でほとんどカーチェイスをしていない。その理由は、オープン化に伴いボディ剛性が不足していたため高負荷のかかる走行は難しかったからと言われているが、もうひとつ決定的なエピソードがある。石原裕次郎がこのクルマをとても気に入り、「撮影後にコレクションに加えたいから、絶対にカーアクションをやらせたくない」と言ったそうだ。無類のクルマ好きとしても有名な石原裕次郎をしてここまで言わせたガゼールは、今でも大切に小樽の石原裕次郎記念館で飾られている。

 もちろん、今回の撮影車両は、本物ではない。北部軍団の後藤眞理人さんが作り上げたレプリカだ。廃車状態の個体を個人売買で購入し、レストアをするとともに、ルーフをカットしてオープン化。その処理は本物同等、いやそれ以上に丁寧に加工されていて、もともとオープンカーであるかのような仕上がりなのだ。石原裕次郎がこの個体を見たら、クオリティーの高さに嫉妬するかもしれない。





本物と同じブルー内装はレストアにより大部分を修復。助手席ダッシュボードにパトランプを設置。本物と同じブルー内装はレストアにより大部分を修復。助手席ダッシュボードにパトランプを設置。


>>【画像14枚】本物と同じエンケイメッシュの14インチホイールを装着など



積算/減算トリップ、積算/減算ストップウォッチ、ナビゲーターなどの機能を持つ、日本初のドライブコンピューター。各種数値はメーター左のマルチディスプレイに表示される。





ラジオ/カセットはオリジナルのまま。じつは世界初の機能が多数採用された優れモノ。ダイヤル状のスイッチやつまみが、どことなく捜査車両っぽい。






ドライブコンピューターの操作スイッチはシフトレバー前に設置。普通の電卓機能も持っていた。


※記事内の赤色灯は画像処理したものです。

初出:ハチマルヒーロー 2015年 09月号 vol.31
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ガゼール・S110 ガゼール 2000 XE-II(全3記事)

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【1】【2】から続く

text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : KIYOSHI ICHIKAWA/市川 潔

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