41年ぶりのサーフィンライン【1】ケンとメリーの4代目スカイライン|1973年式 日産 スカイライン HT 2000 GT Vol.1

フロントマスクは前オーナーによってブラック塗装が施されている。初期型のメッシュグリルは、オリジナルがシルバーの金属でできており、そのままのカラーになっている。オーナーはこのフロントマスクの塗色を元に戻す予定

       

41年ぶりのサーフィンライン

【1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT Vol.1】

 ケンとメリーというイメージキャラクターを起用し、販売戦略的にも大成功を納めた4代目スカイライン。その歴史は1972年にスタートした。

 4ドアセダン、2ドアハードトップ、ワゴン、バンのラインナップに、翌1973年には2ドアハードトップ2000GT‐Rが加わり、1977年8月の5代目スカイライン登場まで、人々にその印象深いスタイリングを刻んだのだ。

 3代目から受け継がれたサーフィンラインはやや主張を抑えながらも、エクステリアデザインの重要なアクセントとなり、大きくなったボディにスタイリッシュなスパイスを加えている。

 初めて採用されたリア4灯丸形テールランプは、後のスカイラインシリーズのアイデンティティーとして長く引く継がれることに。また、シリーズ途中で1800、1600のエンジンがプリンス系のG型から日産系のL型へと変更されたり、排ガス規制適合車としてNAPSの採用など、時代の流れに翻弄されたモデルでもあった。

>>【画像24枚】大きく広がったCピラー左側にある給油口など。右側には同じ位置にドラフターバッジが取り付けられている。分かりづらいがケンメリの特徴的なデザインでもある




リアサイドに掲げられたGTエンブレム。Tの周りはブルーであった。





ケンメリスカイラインで採用された丸形テールランプ。この意匠が長くスカイラインで継承されることになった。







1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT(KGC110)


SPECIFICATION 諸元
全長 4460mm
全幅 1625mm
全高 1385mm
ホイールベース 2610mm
トレッド前/後 1350 / 1330mm
最低地上高 170mm
室内長 1790mm
室内幅 1340mm
室内高 1125mm
車両重量 1135kg
乗車定員 5名
最高速度 175km / h
登坂能力 tanθ0.46
最小回転半径 5.2m
エンジン型式 L20型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1998cc
ボア×ストローク 78×69.7mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 115ps / 5600rpm
最大トルク 16.5kg-m / 3600rpm
燃料供給装置 ツーバレルキャブレター
燃料タンク容量 55L
変速 機 前進4段 / 後退 1段
変速比 1速 3.592 / 2速 2.246 / 3速 1.415 / 4速 1.000 / 後退 3.657
最終減速比 3.900
ステアリング型式 可変ギア比ボールナット式
サスペンション前/後 ストラット式独立懸架 / セミトレーリングアーム式独立懸架
ブレーキ前/後 ディスク / リーディングトレーリング
タイヤ前後とも 6.45S14-4PR
発売当時価格 92万円

【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年10月号 vol.183
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1973年式 日産 スカイライン ハードトップ 2000 GT(全3記事)

関連記事:ケンメリ クロニクル

関連記事: スカイライン

text : KEISHI WATANABE/渡辺圭史 photo : ISAO YATSUI/谷井 功

RECOMMENDED

RELATED

RANKING