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西武・中村、「復活」でチームの2連覇に貢献 悔しさと円熟味が加わった打棒、来季こそ悲願のCS突破を演出できるか

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 2019年シーズン、最後の打席は真ん中高めのボールを引っ張り、中村らしい痛烈な打球でレフト前へはじき返したものとなった。クライマックスシリーズ(CS)最終戦、西武ライオンズ4番・中村剛也は8回裏の先頭バッターとしてヒットで出塁するも、チームは6点のビハインドを跳ね返すまでに至らず、3対9でソフトバンクに敗れ、パリーグ王者である西武ライオンズは、今年も日本シリーズへの出場は叶わなかった。

 2年連続、王者としてソフトバンクとのCSファイナルステージ、連日のように出塁していたものの、勝利に導く豪快なホームランは最後まで放てずに終わった。ペナントレースからポストシーズンまで、ライオンズを支えた4番は予想通りの徹底マークに合い、中村は初戦からホークス投手陣のストレートに押し込まれる場面が目立ち、最後まで思うようバッティングをさせてもらえなかった。

 ペナントレースでの西武打線は今季も猛威を振るった。チーム総得点765は両リーグ通じて最多であり、打線の中心として存在感を放ち続けたのは紛れもなく中村だった。36歳となった今年、123打点で自身4度目となる打点王に輝き、共に3ケタの打点を稼いだ山川穂高、森友哉の「100打点トリオ」の破壊力は相手投手陣を震え上がらせた。また、連覇の原動力となったことはもちろん、歴代3位の6度の本塁打王、平成以降の日本人選手では元ソフトバンクの松中信彦以来2人目となる120打点以上を今シーズン含め計3度記録、通算満塁本塁打20本は史上1位と、もはや日本プロ野球屈指のスラッガーと呼んでも過言ではない。

 現在の西武ライオンズというチームは、昭和から平成初期にかけ、黄金期を築き上げた頃のチームに迫らんとする打力を持ち合わせている。豪打の打線の大黒柱とも言える中村剛也の存在は、打席に立ち、バットを構えただけで圧倒的なまでの威圧感を放っている。その雰囲気はかつての黄金期よりさらに遡り、一時代前の「野武士軍団」と呼ばれていたころのライオンズの猛者たちの匂いさえ感じさせる。

 圧倒的なチーム力でパリーグを制しながらも、届かなかった日本一のタイトル。それでも悔しさを味わい、円熟味が加わった中村剛也のスケールの大きな豪快なバッティングが来季も見られるとするならば、リーグ3連覇と、そして悲願となったポストシーズン突破は決して夢ではないはずだ。(佐藤文孝)

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