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プーチン大統領 習近平国家主席と「友人」と呼び合い結束を強調 中国の“お膳立て”で欧米との対抗陣営を強化

2023年10月18日 21:56

中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領の首脳会談が18日、北京で行われました。会談冒頭では両国の結束を強調する発言が相次ぎました。パレスチナ自治区ガザ地区の情勢も大きなテーマとなったとみられ、両国がどのような意見を交わしたのかが注目されます。

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18日、首脳会談の会場に姿を見せたロシアのプーチン大統領。中国の習近平国家主席と握手を交わし、写真撮影用の位置に導かれるような様子も見られました。お互いに「友人」と呼び合う中、会談は始まりました。

ロシア プーチン大統領(中国・北京、18日)
「現在の困難な状況では、緊密な外交政策の協力が特に必要だ。それは我々が行っていることだ。すべてのことについて話す」

習主席も、次のように応じました。

中国 習近平国家主席
「中露両国の政治的な相互信頼は絶えず深まっていて、戦略的な協力は綿密かつ効率的だ」

2人きりで話し合う機会も設けられるなど、あらためて、両首脳は強い結束を確認しました。

イスラエル軍による地上侵攻が迫る、パレスチナ自治区ガザ地区の情勢も大きなテーマとなったとみられます。イスラム組織「ハマス」を直接批判しないなど、イスラエル寄りのアメリカとは一線を画す両国。会談でも、イスラエル軍の侵攻反対で歩調をそろえたものとみられます。

ウクライナに加え中東問題を抱えることになったアメリカのバイデン大統領を念頭に、両国がどのような意見を交わしたのかも注目されます。

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会談に先立って行われていたのが、中国が掲げる巨大経済圏構想「一帯一路」に関する国際会議です。

ウクライナ侵攻をめぐり国際刑事裁判所から逮捕状が出て以降、外遊を制限されていたプーチン大統領。中国側は今回、プーチン大統領の主要な外交舞台復帰の場を“お膳立て”していました。

記者
「習近平国家主席の隣にはロシアのプーチン大統領が座る予定になっています」

習主席の隣の“特等席”を用意した上で、習主席に続く形で、演説も行われました。

ロシア プーチン大統領
「重要で差し迫った問題を解決するため、(『一帯一路』などの枠組みで)効果的な解決策を見いだすことが可能になる」

プーチン大統領は習主席を「親愛なる友人」と呼んだ上で、「一帯一路」構想を称賛しました。またプーチン大統領は、国際会議に出席していたインドネシアのジョコ大統領やタイのセター首相など友好国の首脳らと相次いで会談しました。国際的な孤立を払拭する狙いもあるとみられます。

中国を舞台とした国際会議への出席で、存在感を示した形のプーチン大統領。中国との連携で、欧米との対抗陣営を強化しようとしています。

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