「春雨の碑」の横に鶯宿梅の幼木を植樹する村岡安廣氏(右)=小城市の小城公園

 小城春雨まつり実行委員会は、小城公園(小城市)にある「春雨の碑」の隣に、小城藩士・柴田花守(1809~90年)が端唄(はうた)「春雨」に詠み込んだ鶯宿梅(おうしゅくばい)を植樹した。碑とともに春雨まつりを次代に伝えるシンボルとして成長することを祈った。

 春雨の碑の正式名称は柴田花守翁誕生の碑。第1回まつりの翌年の1964年に建立され、佐賀を代表する歌人中島哀浪の筆で春雨の歌詞が刻まれている。60周年の節目を迎えるまつりを4月1日に控え、実行委員会が植樹することした。

 植えられたのは樹齢8年ほどの幼木。造園業者によると、白やピンク色の花が咲き、高さ10メートル、枝張り20メートルほどまで成長するという。このほどくわ入れ式が行われ、実行委員会の村岡安廣会長は「60年にわたる春雨まつりの伝統を、さらに未来に引き継ぎたい」と述べた。(市原康史)