「距離を取っていこう」。セコンドの前田真一監督の指示に、女子フライ級の太田彩睦(高志館)は足を使いながらパンチを繰り出し続けた。判定勝ちで頂点に上り詰めると、安堵(あんど)の表情を浮かべ、応援席の家族の元に駆け寄った。