山口晋衆院議員の不起訴は不当…市民団体が検察審査会に申し立て 取締役を務める会社、坂戸市への寄付巡り

山口氏不起訴で検審に申し立て 坂戸、鶴ケ島の市民団体

 国会議員が取締役を務める会社が選挙区内の自治体に寄付したのは公職選挙法に違反するとして刑事告発された山口晋衆院議員=埼玉10区選出、自民=を、さいたま地検が今年3月に不起訴にしたのは不当として、市民団体「坂戸・鶴ケ島市民の会」は2日、さいたま第一検察審査会に審査を申し立てた。

 申立書などによると、山口氏が取締役を務める坂戸ガスは2021年10月の衆院選を前に9月、同社の創立50周年記念事業の一環で、坂戸市に1千万円を寄付した。同会は昨年12月、この寄付行為が公選法に違反するとしてさいたま地検に刑事告発した。その後、同地検は告発に対し、3月28日付で、嫌疑不十分として不起訴処分とした。

 同会は「法の趣旨が生かされるべき重大事案で、起訴議決が相当であり、公選法の理念にかなった審議・議決を」と訴えている。

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