丘の上の一軒家で、至極の南欧料理を『杜の小路』[藤沢]

サービスセット1500円は肉か魚を選ぶ。この日は三元豚ヒレ肉ソティマスタードソース。サラダには身内が営む近所の畑や温室の採れたて野菜を使うことも。
サービスセット1500円は肉か魚を選ぶ。この日は三元豚ヒレ肉ソティマスタードソース。サラダには身内が営む近所の畑や温室の採れたて野菜を使うことも。

駅から離れた住宅地のど真ん中に、本格洋食が味わえる名店あり。特筆すべきはサービスセット。厚さ2cmほどのヒレ肉はナイフがすっと通るやわらかさで、マスタードソースを絡めて頬張ると口いっぱいに滋味が広がる。メインを囲む、付け合わせのさくっと軽やかな天ぷらにも注目。「これで天丼を!」とリクエストされることもある、隠れた人気の品だ。太っ腹かつ破格で、心も胃袋も大満足!

ゆったりした店内。
ゆったりした店内。
庭の手入れは家業が植木屋のシェフDATAが担当。奥様が手塩にかけた花も見事。
庭の手入れは家業が植木屋のシェフDATAが担当。奥様が手塩にかけた花も見事。

『杜の小路』店舗詳細

住所:神奈川県藤沢市柄沢2-6-3/営業時間:11:00~14:00LO・17:00~19:00LO/定休日:水/アクセス:JR東海道線・小田急電鉄江ノ島線・江ノ島電鉄藤沢駅から神奈川中央交通バス「柄沢循環」行き約13分の「柄沢」下車1分

藤沢産の食材を使ったスイーツにキュン『3+3 CAFE』[藤沢本町]

ナッツたっぷりのキャロットケーキは750円。ニンジンのピューレを添えて。ゴロゴロ果肉が贅沢なキウイスカッシュ500円もおすすめ。
ナッツたっぷりのキャロットケーキは750円。ニンジンのピューレを添えて。ゴロゴロ果肉が贅沢なキウイスカッシュ500円もおすすめ。

空の広いテラス席のソファでくつろぐお客さんの姿を見て、「藤沢駅北口で江の島ビューの屋上カフェはうちだけ」と店長の常盤木将さん。ロケーション以外に、藤沢産にこだわった充実のスイーツメニューも人気の秘訣。江の島のシーキャンドルをイメージしたキャロットケーキは、市内にある金子養鶏場の生みたて卵を使用。クリームチーズ&ホイップクリームのダブル使いで、食べごたえ満点!

信頼の厚さがうかがえる常盤木さん(中央)とスタッフの皆さん。
信頼の厚さがうかがえる常盤木さん(中央)とスタッフの皆さん。
テラス席にはソファなどさまざまな席がある。配されているユニークな鉢植えも要チェック。
テラス席にはソファなどさまざまな席がある。配されているユニークな鉢植えも要チェック。

『3+3 CAFE』店舗詳細

住所:神奈川県藤沢市本町1-12-17 Fプレイス6F/営業時間:11:00~21:00/定休日:第3月(祝の場合は第2月)/アクセス:小田急電鉄江ノ島線藤沢本町駅から徒歩11分

インテリアもスイーツも一目ぼれ必至『cafe yokoron:』[藤沢本町]

エンゼルケーキやマンゴーのレアチーズケーキなどのデザートと各種ドリンクのセットは990円から。現在は提供が終了しているパフェ(ダーク)は好評だった一品。
エンゼルケーキやマンゴーのレアチーズケーキなどのデザートと各種ドリンクのセットは990円から。現在は提供が終了しているパフェ(ダーク)は好評だった一品。

アンティーク家具が品よく美しく配された空間が、奥行きの深い建物の先まで続く。「手頃なものを思いつきで飾っているだけ」と店主・yokoさんは謙遜するが、まるで洋書の中の世界だ。メニューにも独自のセンスがキラリ。頭の中には常に新作のアイデアがあり、季節ごとにメニューを一新。夏のイチオシはプラムの果実酢のシロップジュース。口に含むと、きゅっと爽やかな酸味が体を駆け巡る。季節ごとに変わるメニューはInstagramにてご確認を。

店主のyokoさん。
店主のyokoさん。
テーブルの一輪挿しや壁のドライフラワーのさりげないディスプレイも魅力的。
テーブルの一輪挿しや壁のドライフラワーのさりげないディスプレイも魅力的。

『cafe yokoron:』店舗詳細

住所:神奈川県藤沢市藤沢3-3-29/営業時間:11:00~15:00LO/定休日:火~木/アクセス:小田急電鉄江ノ島線藤沢本町駅から徒歩2分

てんこ盛りの鮮魚と自家製からすみに感涙!『食彩 真こと』[茅ケ崎]

海鮮ばらちらし1650円。タネは仕入れ状況による。
海鮮ばらちらし1650円。タネは仕入れ状況による。

釣りに料理に食べること。大の魚好きが高じて料理の道に入った、岡﨑誠さんが営む。見目麗しい海鮮ばらちらしは、小田原漁港で揚がったアジに太刀魚に赤イカ。小笠原のツチホゼリ。さらに〆鯖に本マグロ、トドメのまばゆいからすみといった種が幾重にも重なる。ようやくたどり着いた酢飯は、土鍋で炊き、長期熟成の赤酢を打ったハリと艶が身上だ。「半分ほど召し上がってからかけて下さい」と添えられる卵黄は、伊勢原の直売所に買い付けに行く寿雀卵(じゅじゃくらん)。なんと濃厚か。夢中で箸を進めて顔を上げると、そこに岡崎さんの底抜けに明るい笑顔。元気まで満たされる!

日替わり御膳は、お造りに焼き物、揚げ物(ソースも手製!)、小鉢、ご飯と赤出汁、甘味で2200円。驚愕。前日までに要予約。
日替わり御膳は、お造りに焼き物、揚げ物(ソースも手製!)、小鉢、ご飯と赤出汁、甘味で2200円。驚愕。前日までに要予約。
覇気あふれる岡﨑さんの仕事が見られるカウンター席のほか、テーブル席もあり。2018年10月開店。
覇気あふれる岡﨑さんの仕事が見られるカウンター席のほか、テーブル席もあり。2018年10月開店。

『食彩 真こと』店舗詳細

住所:神奈川県茅ケ崎市元町5-5/営業時間:11:30~13:30LO(火・木・土のみ営業)・17:00~22:00LO/定休日:日・月/アクセス:JR東海道線・相模線茅ケ崎駅から徒歩3分

たやすく夢心地。全部主役級の12貫『鮨みやもと』[茅ケ崎]

キンメダイ昆布〆(静岡・川奈)。昼の特選にぎり(12貫)は3980円。白身においても、酢飯と調和する魚を目利きする。茶碗蒸し、小鉢、お椀付き。 内容は仕入れにより異なる。夜はコース8800円~。
キンメダイ昆布〆(静岡・川奈)。昼の特選にぎり(12貫)は3980円。白身においても、酢飯と調和する魚を目利きする。茶碗蒸し、小鉢、お椀付き。 内容は仕入れにより異なる。夜はコース8800円~。

「昼は大サービス。より多くのお客様にご利用いただきたくて」とは、店主・宮本信也さんのお言葉。川崎北部市場をはじめ、伊豆・川奈や宮城・閖上(ゆりあげ)から直送される上質な鮮魚は、夜と同等。酢飯は、3合炊きの南部鉄器の羽釜で炊き上げ、赤酢を合わせるインパクトのある味わい。伊豆や東京、横浜で修業し、食べ歩きを重ねて江戸前鮨を追求する宮本さんが心を砕くのは、「酢飯との一体感」。隠し包丁を入れた鮨種は狙いどおりに融合し、一貫目から心を摑(つか)まれる。はしりのもずくや佐島のタコといった季節の一品や、濃厚な出汁のお椀まできっちり美味で夢心地だ。

ムラサキウニ(北海道・浜中)。
ムラサキウニ(北海道・浜中)。
コハダ(千葉・船橋)。
コハダ(千葉・船橋)。
この日の小鉢は、注ぎ足し続ける煮汁でゆでた佐島のタコ。
この日の小鉢は、注ぎ足し続ける煮汁でゆでた佐島のタコ。
茅ケ崎出身の宮本さん。2015年開店。
茅ケ崎出身の宮本さん。2015年開店。

『鮨みやもと』店舗詳細

住所:神奈川県茅ケ崎市東海岸南2-6-12/営業時間:11:30~14:00LO・17:00~21:30LO/定休日:水・第3木(祝は営業し翌日)/アクセス:JR東海道線・相模線茅ケ崎駅から徒歩12分

取材・文=林加奈子、沼由美子 撮影=丸毛透、井原淳一、小澤義人