核のごみ「知事としてできることは全部やって反対する」 最終処分場の受け入れ巡り、丸山知事が見解 島根県

島根県の丸山達也知事

 原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の建設地選定を巡り、島根県の丸山達也知事は9日の定例会見で、島根県内で受け入れの動きが出た際の対応に関して「島根県知事としてできることは全部やって反対する」と強調した。

 最終処分場の受け入れを反対する理由について、中国電力が再稼働を目指す島根原発2号機(松江市鹿島町片句)が立地する特性を挙げ、「再稼働を認めること自体で、他の地域が負わなくていいリスクを負っている」と説明。「万が一の事故の際、避難計画を基本に円滑に避難してもらう責任を果たすので手いっぱいだ」とも語った。

 最終処分場の選定を巡っては、九州電力玄海原発が立地する佐賀県玄海町が第1段階に当たる文献調査の受け入れを検討しており、10日にも同町の脇山伸太郎町長が可否判断するとみられる。

 文献調査は北海道寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村で実施中。長崎県対馬市は2023年9月、市議会が調査受け入れの請願を採択した後に市長が応募を拒否した。

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