開かれた福祉拠点へ 茨城の「ブラーノ」が小山に開設 日本財団の助成受け

オープニングセレモニーで記念植樹を行う関係者

 【小山】医療的ケアが日常的に必要な児童や重症心身障害児を対象とした多機能型デイサービス事業などを展開する茨城県古河市小堤の一般社団法人「ブラーノ」は29日、新たな支援拠点「ブラーノ オヤマ」を間々田に開設した。日本財団の「みらいの福祉施設建築プロジェクト」の助成を受けて建設。地域に開かれた施設を目指す。

 施設は雑木林を活用した。シンボルとなる「ブラーノ棟」は木造2階建て約360平方メートル。内外装には伐採した木をふんだんに活用している。「エンガワの延長による、つながりの再構築」をテーマとし、「ウッドデッキが施設内と外の境界をぼかし、ゆるやかに地域と融合させた」と、スタッフは説明する。

 助成を審査した委員は「医療的ケア児や家族は地域から孤立した生活を余儀なくされているが、地域とのつながりを持つための契機となる場を目指している」などと評価した。

 同法人は古河市内で運営する支援施設に本県からも多くの利用があるため、二つ目の拠点を市内に設置しようと準備を進めてきた。

 オープニングセレモニーで秋山未来(あきやまみく)代表理事(39)は「地域の皆さんと楽しめるイベントも企画し、この地域で愛される存在になるよう頑張っていきたい」と意欲を示した。

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