登山シーズン幕開け 安全祈り那須岳山頂で開山祭

開山祭のため、茶臼岳の山頂を目指す山伏や登山者=8日午前9時20分、那須町湯本

 登山シーズンの幕開けを告げる「那須嶽神社開山祭」が8日、那須町湯本の那須岳山頂(茶臼岳、1915メートル)で行われ、山岳関係者や登山客ら約50人が安全を祈願した。新型コロナウイルス禍や悪天候の影響などで、従来通りに開山祭を山頂で行うのは5年ぶり。

 関係者らは那須ロープウェイ山頂駅から約1時間かけて登頂。冷たい風が吹き凍えるような寒さの中、山頂のほこらを囲んだ。神事を執り行った那須温泉神社の神職人見圭祐(ひとみけいすけ)さん(27)は「雄大な自然に感謝し、皆さんの安全を祈りながら臨んだ」と話した。

 那須連山では昨年10月、男女4人が朝日岳登山道付近で遭難し、死亡する事故などが起きている。初めて参加した那須町湯本、自営業月井慎也(つきいしんや)さん(51)は「いつもより気が引き締まる思いで登ることができた」と話した。

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