お城ファンが選んだ「推し城」ランキング 1~10位・お城ファンが「行きたかった」推し城は? Castle of the Year 2020

2020年11月下旬〜12月下旬、城びと読者の皆さまに「城びと3周年記念企画」として、城びと的「推し城」アンケートを実施。1641人ものお城ファンに投票をいただき、2020年の「Castle of the Year」が決定しました! 今年はどんなお城がランクインしたのか? 今回はいよいよ10位〜1位まで発表します! 前回の圏外からトップ10入りするお城が出るなど、気になる皆さまの「推し城」をチェック!

▶企画告知記事「【ご協力ください】今年もやります! 2020年城びと的「推し城」アンケート」はこちら
▼11~24位(同率2城)はこちら!

自由にお城に行けなかった2020年、お城ファンはどこのお城に行きたかった?

推し城、城びと、ランキング

お城ファンが自分の「推しの城」を投票する「Castle of the Year」は、2019年に始まった「城びと」の周年記念企画。2020年は緊急事態宣言が発令されるなど、前代未聞の「お城に行けない年」でした。そこで、今回の「Castle of the Year」は、「自由にお城に行けなくなった2020年、行きたくなったお城」をテーマに設定。「城びと」を利用している全国のお城ファンに対し、日本100名城・続日本100名城の計202城の中から、「推し城」を1人2城投票していただき、その結果を集計して、2020年の「Castle of the Year」が決まりました!

今回の「推し城」は、トップ10の順位の入れ替わりが注目。上位に「戦いに耐えた」城や、「復興が進む」城、大河ドラマ『麒麟がくる』で話題になった「明智光秀ゆかりの城」が躍進! なんと、昨年圏外からのトップ10入りのお城まで! お城ファンの皆さまの「お城に元気をもらった」「麒麟がきますように」といった投票の際に寄せていただいたコメントがとても素敵なので、一緒にご紹介します!

10位 松江城(島根県松江市) ※前回13位

松江城

松江城は、下見板張りを用いた黒を基調とした天守で、天守内には生活物資を蓄えるための倉庫や井戸を備えるなど、戦闘への強い意識が感じられます。一方で、3重目正面の破風を白漆喰で塗りこめるなど、上品な意匠へのこだわりも見逃せません。

両親の出身地が島根県松江市のため、幼少期から慣れ親しんだ城ですが、日本全国城巡りをしている今もずっと変わらず私の中の最も美しい城です。(楓)

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9位 備中松山城(岡山県高梁市) ※前回5位

備中松山城

「天空の城」の異名をとり、岩盤と石垣を組み合わせたダイナミックな山城。天守には、備中松山藩出身の新選組7番隊隊長・谷三十郎(たにさんじゅうろう)から名をとった、「猫城主さんじゅーろー」が、登城を待っています。

現存天守もさることながら 現存土塀 大手門跡からの自然石と石垣の融合部分のビジュアル。上からの景色も素晴らしく登った甲斐があると満足できるお城です。 運が良ければ 猫城主 さんじゅーろー様にもお目にかかることができるかも。(みの山城神虎大権現)

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7位(同率) 彦根城(滋賀県彦根市) ※前回4位

彦根城

関ヶ原の戦いの後、井伊直継が現在の彦根山を城地に決め、豊臣家との戦いに備えて急いで築城しました。そのため、天守は大津城(滋賀県大津市)、櫓や石材も周辺の城や寺院から移して、約2年の短期間で天守を完成させました。

関ヶ原後大阪の陣までに築城されたやる気満々な造りが何度行っても楽しい。時間をあわせて行けば天守閣前で本物ひこにゃんに会えるのも楽しい。(ひこにゃんすいか)

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7位(同率) 一乗谷城(福井県福井市) ※前回圏外

一乗谷城

昨年の圏外から一気に上位へ。明智光秀は美濃(岐阜県)を出た後、越前の朝倉義景を頼りました。越前の中心地、一乗谷は足利将軍家が頼るほどに栄えましたが、織田信長に滅ぼされてしまいます。復元が進む城館や城下町を歩いて、当時に思いを馳せてみてください。

コロナ禍にあって大河ドラマの継続は希望そのもの。その象徴だと思いました!(サブロウ)

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6位 安土城(滋賀県近江八幡市) ※前回9位 

安土城

織田信長が築いた5重7階の天主がそびえた石垣造りの城。近世城郭の出発点として知られますが、本能寺の変の後に焼失したため、実際には約6年しか存在しませんでした。はっきりと姿が分からないミステリアスさは、想像力をかき立ててくれます。

信長大好きな私にとっては夢の城 3年越しで念願成就 攻城できました。焼失された事が残念ですが、現存してたら最高峰の城だと思うので推します。(たけのこおりつ)

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5位 犬山城(愛知県犬山市) ※前回3位

犬山城

木曽川に沿った小高い山の上にそびえる姿は美しく、「三国志」に登場する白帝城に例えられます。天守から見わたす木曽川の流れも格別で、夕陽が沈むまで心ゆくまで眺めていたくなります。フォトジェニックさで女性や若者たちに人気の城下町にも注目です。

お城から見える川など周りの景色が壮大で戦国武将たちも見ていたと思うと感動を覚える。 あと、少し斜めになっていて結構危ない欄干がそのままというのが、最高にいい。(マオ)

世の中が大きく変わった今年、わん丸君のTwitterにあがる犬山城の写真をスマホの壁紙にして、そのいつまでも変わらない優美な姿に元気をもらった1年でした。感謝の気持ちをこめて(しろのすけ)

犬山城は、河を天然の掘りとして、断崖に有り城下を見渡せる。千鳥破風・唐破風のバランスも素晴らしいです。一時期は個人所有で有ったけど、善いものを後世に遺したいという意思を、大切に継承し末長く遺して貰いたいものです。(まさ)

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4位 岐阜城(岐阜県岐阜市) ※前回圏外

岐阜城

圏外から最も上位に躍進したのは岐阜城。大河ドラマで話題になった斎藤道三が築いた稲葉山城を元にし、道三には明智光秀が仕えていたとされます。その後、斎藤氏を滅ぼした織田信長が岐阜城と改め、この頃から「天下布武」の朱印を使用しています。光秀と信長、道三にゆかりのある城として、注目度が一気に上がりました。

令和の発掘調査で発見された、信長時代と言われる天守台石垣の一般公開、大河ドラマ「麒麟がくる」で道三や信長の居城として注目を集め、大河ドラマ館もオープンするなど間違いなく、今年一番熱かった場所だったのでは。(スミヤキ)

岐阜城の天守から濃尾平野を眺めると、天下を取りたいと思える。 今年の大河の信長、光秀の躍進の城。(Kazu)

大河ドラマで話題となりザ・2020のお城です 犬山城からも見える岐阜城はこんな山頂に建てられるなんてすごいと改めて思いました 信長すごい!コロナ禍が過ぎ去り麒麟がきますように(うめ)

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3位 熊本城(熊本県熊本市) ※前回8位

熊本城

ベスト3には熊本城が躍進しました。「築城の名手」加藤清正が築いた堅城は、明治時代の西南戦争で真価を発揮。2020年には特別見学通路が開通し、地上約5~7メートルの高さから二様の石垣などを見学できるようになりました。今年春には天守閣の内部見学が予定されており、楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。

特別公開の今しか見られない姿を特別見学ルートから見られて素晴らしかったです。宇土櫓のねじれが痛々しかったですが熊本の皆さんの熊本城愛が半端なく素晴らしいです。 ガンバレ熊城!(Koki)

今年は復興城主として熊本城に行けて良かったです。令和3年春からは天守閣内部の公開も始まるようで、嬉しいです。(南州)

「奇跡の一本石垣」を見上げながら、また、整然と並べられ再び積まれる日を待つ石の群れを見ながら、かつてこの石積みにに携わった多くの石工たち、そして再建に向けて尽力されている方々のことを思いました。月並みですが小さなことの積み重ねが夢の実現につながるのだと。再訪の日が待ち遠しいです。(にのまる)

まさかの空中からの見学を実現。今しか見れない! 空から見学! 熊本城。(しましま)

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2位 松本城(長野県松本市) ※前回2位

松本城

家族との思い出や、美しい景色が印象に残っているという声が多かったのは松本城。北アルプスを背景にして建つ漆黒の天守は見事の一言です。戦国時代に建てられた大天守、乾小天守、渡櫓には石落しや狭間など戦うための工夫だらけですが、平和な時代に建てられた月見櫓と辰巳隅櫓には戦闘的な要素がほとんどなく、戦国と平和のコントラストが味わえます。

2020年2月の連休に家族で伺いました。 日本でコロナ感染拡大直前の事でした。 まさか、その後ここまでの事になるとは… その後の報道等を見て振り返って鑑みると、 ほぼ通常通りに、現存の希少な城を入城&見学出来た事が深く印象に残っています。(TOKU)

連結複合式という珍しい形で現存天守の中では1番好きな天守なのですが、3月末に訪れた際には雪&桜の中に天守の黒が映えていて一段と美しかったのが心に残っています。(ニュートロニウム)

42年前、修学旅行で訪れました。その修学旅行で仲良くなったクラスメートの一人が、夫です。この先もこのお城を訪れる度に、初心忘るべからず!と肝に命じます。(クラママ)

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1位 姫路城(兵庫県姫路市) ※前回1位

姫路城

見事1位に輝いたのは、昨年に続き姫路城でした。5重7階の大天守と、3つの小天守だけでも見どころ満載。さらに、天守群までにも戦いの工夫が盛りだくさんで、黒田官兵衛の石垣や千姫ゆかりの地など、見学には時間がいくらあっても足りません。世界遺産や文化財として美しいだけでなく、危機を乗り越えてきた歴史も、城ファンの心をつかんでいます。

ガイドさん無しでは天守閣にたどり着けませんでした。今も生きている築城の妙技に脱帽です。(みずのみや)

幾たびかの危機を乗り越え現存し、お色直し(大改修)も施して光り輝く姿は、我々に希望を与えてくれる。(inagawajp)

太平洋戦争時、焼夷弾が不発だったため無事だった大天守はもちろんのこと、これだけの建物が残っているのはまさに奇跡。また、様々な時代の石垣が残っていて、その変遷を見るのも楽しい。中濠沿いにこれだけたくさんの石垣が残っているのも他に類を見ない。西国の抑えのためのお城なので縄張も実戦的!(順☆散歩)

今年の2月限定で姫路城の御朱印が頂けると知り慌てて急に出かけました。ちょーどコロナが世間を騒ぎ出した頃でしたが今しかないと初めてマスクをして感染に気を配りながら遠出した天下の名城です。(家政婦の三重)

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みなさんの推し城は何位にランクインしていましたか?

▼他年度の推し城ランキングはこちらをチェック!

【Castle of the Year 2019 お城ファンが選ぶ2019年の推し城は?】
▶1~10位はこちら(https://shirobito.jp/article/1017
▶11~25位はこちら(https://shirobito.jp/article/1016

【Castle of the Year 2020 お城ファンが行きたかった推し城は?】
▶11~24位(同率2城)はこちら(https://shirobito.jp/article/1267

【Castle of the Year 2021 お城ファンが「感動した」推し城は?】
▶1~10位はこちら(https://shirobito.jp/article/1528
▶11~20位はこちら(https://shirobito.jp/article/1527
▶番外編「買いたいお城」はこちら(https://shirobito.jp//article/1551

【推し城アンケート概要】
●調査期間:2020年11月12日~2020年12月20日
●調査対象:1,641名(「城びと」読者の皆さま)
●調査方法:全国の「城びと」読者を対象にインターネット調査を実施。日本100名城、続日本100名城の計202城から、自由にお城に行けなくなった2020年に行きたくなったお城を2城選び、投票いただいたものを集計。

執筆・写真/藪内成基(やぶうちしげき)
国内・海外で年間100以上の城を訪ね、「城と旅」をテーマに執筆・撮影。『地図で旅する! 日本の名城』(JTBパブリッシング)や『「地形」と「戦術」で見る日本の城』(イースト・プレス)などを執筆。城めぐりツアー(クラブツーリズム)の監修・ガイドを務める。

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