〈久本雅美×喰始〉“女性芸人の職人化”がとまらない。「ヨネダ2000の“うんこ擬人化”は『仮装大賞やん』と思ったけど、顔といい、飛び方といい、素晴らしかった」はこちら

下ネタをどうおしゃれにするか

――WAHAHA本舗に対して、「下ネタや裸芸の多い過激なお笑い集団」といったイメージを持つ方もいると思いますが、実際はどうなんですか?

 下ネタは下ネタでも、どうおしゃれにするかを考え続けてきましたね。WAHAHAの初期に「うんこの妖精」というネタを作ったんです。作り物のうんこに羽を付けて、パタパタパタって飛ぶような仕掛けを考えて。

――シュールな感じもしますね。

 そうなんです。要は下ネタは下ネタでも、下品なだけじゃない下ネタをやっていました。

久本 やっぱりアイデアがないと。ただ裸を見せても、アイデアがないとつまんないじゃないですか。見せ方でおしゃれにするのが喰さんのコンセプト。

 昔、登場するキャラクター全員が昆虫という「マッチ売りの少女」の劇をやったんです。久本がマッチ売りの青虫役で「マッチはいかがですか?」って言うと、カマキリが来たり、フンコロガシが来たりするシュールで薄気味悪い世界観のネタでした。

「マッチ売りの〇〇」はシリーズ化したんですけど、何回目かで「マッチ売りのうんこ」をやりました。びちぐそ、宿便、バリウム、いろんなうんこがやって来るんです(笑)。

久本 いやいや、うんこ多い! うんこだけやってるわけじゃないですからね。

――(笑)。

久本 例えば、「2人で1人ダンス」というネタ。1人がダンスをしていると思って振り返ると、実は2人でダンスをしているというネタなんですけど、そういうおしゃれなものもやっていました。