FOLLOW US

10代にしてEURO本大会のメンバーに選出された選手たち

2021.06.04

10代でEUROメンバー入りを果たした選手たち [写真]=Getty Images

 ヨーロッパ最強国を決めるEURO2020が11日に開幕する。選手登録リストの提出は1日に締め切られ、各国代表メンバーが出そろった。

 そこで今回は、10代にしてEUROメンバーに選出された選手たちに注目。A代表初招集となった選手から、新たなスター候補生まで、7名を紹介する。

[写真]=Getty Images

▼スペイン代表


MF ペドリ
生年月日:2002年11月25日(18歳)
所属クラブ:バルセロナ

 今大会、最も注目を集めるティーンエイジャーの一人だろう。バルセロナでは、加入1年目にしてチーム最多の52試合に出場。フィジカルに恵まれているわけではないが、抜群の状況判断力と的確なプレー選択で決定機を次々に演出する。あのリオネル・メッシも認める才能の持ち主だ。

 トップカテゴリーで過ごした初めてのシーズンをフルパワーで駆け抜けたため、疲労の蓄積が心配されるが、リーグ最終節を前にクラブから休暇を与えられたことで充電完了。「故郷の広場で遊んでいたときのように、代表でもプレーしたい」と過去のインタビューで語ったように、どんな舞台にも物怖じしない性格も魅力の一つだ。初のEUROで、さらなるブレイクが期待される。

▼イングランド代表


MF ジュード・ベリンガム
生年月日:2003年6月29日(17歳)
所属クラブ:ドルトムント

 準決勝以降が“地元開催”となるイングランド代表は、メンバーの平均年齢が25歳以下。トルコ代表に次いで、今大会2番目に若いチームとなった。その象徴的な存在と言えるのが17歳のベリンガムで、19歳のブカヨ・サカと共に初の国際主要大会に臨む。

 今季は史上3番目の若さでイングランド代表デビューを果たすと、チャンピオンズリーグではイングランド人最年少ゴールをマーク。日本では“高校3年生”にあたる青年だが、すでにスーパースターへの階段を駆け上がっている。ギャレス・サウスゲイト監督が「経験を積ませるためだけに招集したのではない」と強調したように、レギュラーを争えるだけの力を持つ選手だ。新たなワンダーボーイとして、大会史に名を刻むかもしれない。

▼ドイツ代表


MF ジャマル・ムシアラ
生年月日:2003年2月26日(18歳)
所属クラブ:バイエルン

 ドイツとイングランドの国籍を持ち、両代表の間で争奪戦が繰り広げられてきたが、ヨアヒム・レーヴ監督の説得が功を奏し、ドイツ代表を選択。EUROメンバーにも選出された。この1年で、ブンデスリーガデビュー、ブンデスリーガ初得点、チャンピオンズリーグ初得点を達成し、バイエルンのクラブ最年少レコードを一気に3つも更新した逸材には大きな注目が集まっている。

 イングランドのユース代表歴を持ち、ベリンガムは当時のチームメイト。ムシアラは「彼は僕の決断(ドイツ代表を選択)を理解してくれると思う。とにかく僕らはこれからも友達だよ」と話すが、直接対決が実現すれば、お互いにライバル心を燃やすのだろう。切磋琢磨してきた逸材同士、どちらが出世街道を歩むだろうか。

▼ポルトガル代表


DF ヌーノ・メンデス
生年月日:2002年6月19日(18歳)
所属クラブ:スポルティング

 今年3月にA代表デビューを果たした左サイドバックで、マンチェスターの両雄やリヴァプールが獲得を狙っているという好タレントだ。移籍情報サイト『transfermarkt』が算出する市場価値は4000万ユーロと、ムシアラ(3800万ユーロ)よりも上。10代の左サイドバックとしては、現時点で「世界最高」という評価もある。

 18歳にして身体は出来上がっており、巧みなステップとボールタッチで相手を抜き去ることもできれば、味方とのパス交換で局面を打開してシュートを狙う積極性も持ち合わせている。ポルトガル代表の左サイドバックと言えば、ラファエル・ゲレイロが絶対的な地位を築くが、大会連覇を狙うフェルナンド・サントス監督の秘蔵っ子として大化けする可能性も十分にある。

▼オランダ代表


MF ライアン・フラーフェンベルフ
生年月日:2002年5月16日(19歳)
所属クラブ:アヤックス

 育成の名門アヤックスが生んだ最新傑作で、「ネクスト・ポグバ」と評される大型のMFだ。16歳でトップチームデビューを果たし、18歳でA代表デビュー。今季はレギュラーとしてアヤックスのリーグ制覇に貢献し、クラブの年間最優秀タレントに贈られる「マルコ・ファン・バステン・アワード」とリーグの年間最優秀タレントに贈られる「ヨハン・クライフ・アワード」をダブル受賞した。

 A代表キャップ数は「5」に満たないが、2018年にはU-17欧州選手権で優勝。欧州王者に輝いた経験を持つ。若手有望株がひしめくオランダ代表の中でも、飛びぬけた才能の持ち主で、ジョルジニオ・ワイナルドゥムやフレンキー・デ・ヨングのパートナーとして「先発に抜擢するべき」という声もあるようだ。いずれにしても目が離せない怪物である。

▼ベルギー代表


FW ジェレミー・ドク
生年月日:2002年5月27日(19歳)
所属クラブ:レンヌ

 ガーナにルーツを持つ快速アタッカーで、15歳のときにアンデルレヒトとプロ契約を交わした神童。昨年9月に代表初先発となったアイスランド戦でいきなりゴールを決めるなど、“持ってる男”でもある。

 昨年夏、フランスのレンヌに加入した際に支払われた移籍金は2700万ユーロ。先輩ユーリ・ティーレマンスがモナコに移籍した際に支払われた2500万ユーロを上回る、アンデルレヒト史上最高額だったという。その期待を裏切ることなく、今季はリーグ・アンで30試合に出場。統計サイト『Whoscored.com』によるドリブル成功数は「110」と、ネイマール(87)やキリアン・エンバペ(90)を上回るリーグNo.1だった。小刻みなステップと高速ドリブルから“ネクスト・アザール”と評されるが、先輩を上回る活躍を見せるかもしれない。

▼ウェールズ代表


MF ルビン・コルウィル
生年月日:2002年4月27日(19歳)
所属クラブ:カーディフ・シティ

 まさにサプライズ招集だった。EUROメンバー発表時点で、A代表のキャップ数は“ゼロ”。今年2月に所属するカーディフ・シティでトップチームデビューを果たし、同3月にU21代表デビューを飾ったばかりだったのだ。「夢のよう」と本人がツイッターでつぶやいたのも無理はないだろう。

 2日には、“世界王者”フランス代表との親善試合に途中出場を果たし、A代表デビュー。本番ではイタリア代表とも対戦する。「彼の立ち振る舞いにとにかく驚かされた。すでに一流にプロフェッションナルだし、素晴らしい選手だ」と話すロバート・ペイジ監督は、19歳の攻撃的MFを貴重な戦力として考えているようだ。16歳でA代表デビューを飾ったギャレス・ベイルほどではないにせよ、彗星のごとく現れたスター候補生に国中の注目が集まっている。

(記事/Footmedia)

By Footmedia

「フットボール」と「メディア」ふたつの要素を併せ持つプロフェッショナル集団を目指し集まったグループ。

SHARE

LATEST ARTICLE最新記事

SOCCERKING VIDEO