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髙山俊に2球団競合した2015年ドラフトの答え合わせ、一番出世は?

2023 11/18 06:00SPAIA編集部
ロッテの平沢大河・阪神の髙山俊・ソフトバンクの髙橋純平,ⒸSPAIA
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県岐阜商・高橋純平に3球団、仙台育英・平沢大河は2球団競合

夏の甲子園で東海大相模が東北勢初優勝を狙った仙台育英を10-6で下し、春夏計4度目の全国制覇を果たした2015年。

秋のドラフトでは、その東海大相模の左腕エース小笠原慎之介や準優勝した仙台育英の平沢大河、ベスト4進出した関東一高のオコエ瑠偉、センバツ8強入りした県岐阜商の右腕・高橋純平らの高校生と、駒澤大・今永昇太、立命館大・桜井俊貴、大阪商業大・岡田明丈、明治大・髙山俊、青山学院大・吉田正尚らの大学生が注目を集めていた。

その中で高橋は中日、日本ハム、ソフトバンクの3球団、平沢は楽天、ロッテの2球団、高山は阪神、ヤクルトの2球団競合。1巡目が重複した場合は抽選、2巡目以降はウェーバー方式で行われた。

2015年ドラフト1巡目指名選手の成績


外れ1位も含め、1巡目指名選手のプロ入り後の成績を振り返る。

楽天はオコエ瑠偉、DeNAは今永昇太、オリックスは吉田正尚

楽天は地元・仙台のスター候補・平沢大河を指名したが、抽選で外し、俊足強打のオコエ瑠偉を指名。夏の甲子園ベスト4の原動力となった高い身体能力に期待は高かったが、プロ入り後は伸び悩み、2022年オフの現役ドラフトで巨人に移籍した。今季は41試合出場で打率.235、通算では277試合出場で打率.222、21盗塁。ポテンシャルは高いだけに奮起が待たれる。

DeNAは駒澤大の左腕・今永昇太を指名した。2017、19、22年に2桁勝利を挙げるなど、通算64勝50敗。2023年はワールドベースボールクラシックにも出場して世界一に貢献し、オフにポスティングシステムでのメジャー挑戦を表明している。

オリックスは青山学院大・吉田正尚を指名。2020年に打率.350、2021年に同.339で2年連続首位打者に輝いた。2022年も打率.335、21本塁打、88打点をマークして日本一に貢献。同年オフにポスティングシステムでレッドソックスへ移籍し、2023年は打率.289、15本塁打、72打点の好成績を残している。

中日は県岐阜商・高橋純平を外し、外れ1位で日本ハムと競合した小笠原慎之介を引き当てた。東海大相模の優勝投手は1年目から2勝、2022年には初の2桁勝利を挙げるなど、通算41勝54敗をマークしている。

西武は多和田真三郎、広島は岡田明丈を指名

西武は富士大の右腕・多和田真三郎を指名した。2018年に16勝5敗で最多勝に輝くなど通算29勝(21敗)を挙げたが、自律神経失調症を患ったこともあり2021年に退団。その後は軟式の六花亭でプレーしており、2023年オフの12球団合同トライアウトに参加した。

広島は大阪商業大の岡田明丈を指名した。関西六大学通算15勝を挙げた右腕は、2年目の2017年に12勝(5敗)をマーク。通算24勝17敗2ホールドの成績を残しているが、2020年以降は一軍登板がなく、2023年に戦力外通告を受けた。2024年は育成契約を結ぶと報じられている。

ロッテは楽天と競合した平沢大河を引き当てた。強肩強打に俊足と三拍子そろったセンスあふれる内野手として期待されたものの、2018年の112試合出場が最多で、通算306試合、打率.190にとどまっており、レギュラー奪取へ奮起したい。

阪神はヤクルトと競合した明治大・髙山俊を引き当てた。日大三高時代に夏の甲子園で優勝し、大学時代は東京六大学通算131安打の新記録を樹立するなど輝かしいアマチュア実績を引っ提げてプロ入り。1年目に134試合出場で136安打、打率.275をマークして新人王に輝いた。しかし、徐々に出番が減り、2023年は一軍出場なし。通算467試合で330安打、打率.250の成績を残しているが、オフに戦力外通告を受けた。

日本ハムは上原健太、巨人は桜井俊貴、ヤクルトは原樹理

日本ハムは高橋純平、小笠原慎之介を連続で外し、明治大・上原健太を指名。2年目の2017年にプロ初勝利を挙げると、翌2018年には4勝。通算95試合の登板で14勝23敗2ホールドの成績を残している。

巨人は立命館大の桜井俊貴を指名した。関西学生リーグ通算28勝を挙げた右腕は2019年に8勝(6敗)をマークしたが、通算110試合登板で13勝12敗10ホールドの成績を残して2022年に引退。スカウトに転身した。

3球団競合の県岐阜商・高橋純平はソフトバンクが引き当てた。2019年に45試合に登板して3勝2敗17ホールドをマークしたが、その後はケガもあって2023年オフに戦力外通告。通算成績は56試合登板で4勝3敗19ホールドとなっている。

ヤクルトは高山を外して東洋大の原樹理を指名。東洋大姫路高時代に夏の甲子園でベスト8入りした右腕は、大学4年時に大車輪の活躍でチームを東都一部昇格に導いた。プロでは通算117試合登板で27勝43敗2ホールドをマークしているが、2023年は一軍登板なし。来季の復活が期待される。

2巡目以下では智弁学園高・廣岡大志がヤクルト2位、龍谷大平安高・高橋奎二がヤクルト3位、トヨタ自動車・木下拓哉が中日3位、JR九州・福敬登が中日4位、Honda・阿部寿樹が中日5位、東海大相模高・吉田凌がオリックス5位、仙台育英高・佐藤世那がオリックス6位、JR西日本・杉本裕太郎がオリックス10位、王子・西川龍馬が広島5位、帝京大・青柳晃洋が阪神5位、四国アイランドリーグ徳島・増田大輝が巨人育成1位で入団している。

※成績は2023年終了時点

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