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西武・中村剛也、通算500本塁打へ「不惑」目前のペースアップ、清原・落合を上回る本塁打率

2023 5/11 11:00SPAIA編集部
西武の中村剛也,ⒸSPAIA
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ⒸSPAIA

史上初の2000三振もスラッガーとしての勲章

西武の中村剛也が好調だ。ここまで28試合に出場して打率.349、7本塁打、14打点。プロ22年目は久々に本塁打をハイペースで量産している。

4月28日の楽天戦から3試合連発するなど、4月は月間7発。スタメンを外れる試合もあるため規定打席には達していないが、打率も3割台をキープしている。

2008年の初タイトルから本塁打王に輝くこと6度。通算461本塁打と輝かしい実績を誇る。

4月29日の楽天戦では史上初の2000三振。これまで最多だった清原和博の1955三振はすでに超えていたが、バットを強く振り抜くスラッガーとしての勲章と言えるだろう。

ほぼ全コース高打率

苦手コースがないことも今季の好調の要因のひとつ。ストライクゾーンを9分割したコース別の打率は下記の通りとなっている。

中村剛也のコース別打率


真ん中低めを除いて見事に打率3割以上を示す赤色に染まっている。打球方向は半分以上が左中間からレフト方向にもかかわらず、外角低めでさえ12打数5安打で.417の高打率。ストライクゾーンなら高確率で捉えるからこそ、現在の成績につながっているのだろう。

本人も公言しているが、ここまで来れば500本塁打の大台は是が非でも到達したい。開幕前の時点で454本だったため今季46本塁打なら届く。それこそタイトルを獲得できる数字だ。

2009年と2011年に48本塁打を放った実績はあるものの、2021年は18本、2022年は12本と年々本数を減らしている。年齢的にも1年での到達は難しいが、明確な目標が今季のハイペースにつながっているのかも知れない。

昨季までの本塁打率14.74

特筆すべきは中村のAB/HR(本塁打率)だ。通算500本塁打以上をマークした王貞治、野村克也、門田博光、山本浩二、清原和博、落合博満、松井秀喜、張本勲、衣笠祥雄の9人の中で、AB/HRが15以下だったのは3人しかいない。

1位・王貞治の10.65は別格として、清原が14.88、落合が14.95を記録している。中村の昨季までのAB/HRは14.74で、清原と落合をも上回るハイペース。今季に限れば11.86の量産態勢なのだ。

大阪桐蔭高時代に通算83本塁打をマークし、プロ入り後22年かけて積み上げてきた金字塔。8月で40歳になるが、500本塁打を達成するまで「おかわり」は続く。

※成績は5月9日現在

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