米記者3人がア・リーグ新人王を大予想。大谷翔平の受賞に太鼓判!?

  • ブラッド・レフトン●文 text by Brad Lefton
  • 田口有史●写真 photo by Taguchi Yukihito

 ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は野茂英雄(1995年)、佐々木主浩(2000年)、イチロー(2001年)に次いで、日本人メジャーリーガーとして4人目となる新人王を受賞するのか? 

 この賞は、アメリカン・リーグの15カ所の都市から、2人ずつの記者が投票することになっている。大谷のライバルと目されていたのは、ミゲル・アンドゥハー、グレイバー・トーレス(ともにニューヨーク・ヤンキース)と、ジョーイ・ウェンデル(タンパベイ・レイズ)。この3選手はア・リーグ東地区でプレーしているため、その地区の番記者たちの意見が参考になる。そこでア・リーグ東地区で取材する3人の番記者に話を聞いた。

シーズン途中に離脱はあったが、投打で圧倒的な存在感を見せつけた大谷翔平シーズン途中に離脱はあったが、投打で圧倒的な存在感を見せつけた大谷翔平「大谷の欠点を探すのであれば、1年を通してプレーできなかったことじゃないかな」

 そう述べるのは、『ニューヨーク・ポスト』のケン・ダビドフ記者。ただ、ダビドフ記者はそれほど大きな問題ではないと言う。

「出場試合数が欠点だと言っても、大谷の選出に関してはそれほど重要なことではないと思います。2年前にデトロイト・タイガースのマイケル・フルマーが新人王に選ばれた時、ヤンキースのゲーリー・サンチェスが受賞してもいいと思いました。サンチェスは53試合しか出場していませんでしたが、その間の活躍は新人王を獲るのに十分でした。

 私としては、シーズンの半分であっても、1年間ずっと戦った選手よりもチームに貢献したのであれば、出場試合数がどうこうというのは関係ないのです。最終的に問題視すべきなのは、何試合勝利に貢献できたかだと思います。だから大谷は、ほかの候補者と比べて、チームの勝利に大きく貢献したと思っています」

 一方、レイズを取材している『タンパベイ・タイムズ』のマーク・トプキン記者は、大谷の離脱を重く見ている。

「やはり、大谷の場合は離脱が大きいです。もし彼が見せたパフォーマンスが1年を通してだったら、何も考える必要はなかった。しかし、実際にケガで欠場期間が長かったので、『新人王は間違いなし』とは言えないと思います。アンドゥハーもいいシーズンを送ったと思うのですが、最高だったかというと、そうではない。だから、私のなかで明確な候補者がいないというのが正直なところです」

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