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石川祐希、欧州カップ戦で“クラブ史上初V”に王手!フルセットでの逆転勝利は、プレーオフのペルージャ戦に向けても弾みに

THE DIGEST編集部

2021.03.18

ジラート・バンカス・アンカラと対戦したミラノは、セットカウント3-2の逆転で勝利した。(C)Powervolley Milnano

ジラート・バンカス・アンカラと対戦したミラノは、セットカウント3-2の逆転で勝利した。(C)Powervolley Milnano

 現地17日、欧州バレーボール連盟主催のCEVチャレンジカップ・決勝ファーストレグが行なわれ、日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがホームでジラート・バンカス・アンカラと対戦し、セットカウント3-2(22-25、25-19、18-25、25-18、15-9)で逆転勝利を収めた。

 プレーオフに続き先発出場した石川は、好守でミラノの最初の得点を演出すると、真骨頂ともいえるブロックアウトを狙った攻撃や高い打点からのバックアタックが炸裂。さらに、ブロックを決めるなどして活躍するが、ミラノは終盤に決まりだした相手の強打に屈して惜しくも1セット目を落とした。

 第2セットで石川のバックアタックを皮切りに連続6得点の好発進を見せたミラノは、その後、相手の追撃を2枚替えでかわしてリードを広げ、このセットを奪取。

 続く第3セットは、直近24戦で23勝と好調なトルコリーグ首位ジラートの高い決定力とパワフルなサーブに苦しめられる。石川は強打やエースで奮闘するが、ミラノはレセプションの精度を欠いて5連続失点すると、石川とティーネ・ウルナウト(スロベニア)をベンチに下げ、ルカ・バシック(フランス)とステファン・マー(カナダ)を投入。だが、状況を打開できずにこのセットを落としてしまう。

 後がないミラノは石川をコートに戻して第4セットに臨むと、攻守ともにチーム力が光るプレーでリードを5点に広げる。その後、不運な失点やジラートの猛攻で1点差とされるが、セッターのリカルト・スベルトリ(イタリア)がサービスエースで嫌な雰囲気を断ち切り、石川も相手守備を崩すサーブで追加点に貢献。持ち味の粘り強さが戻ったミラノが、ミドルブロッカーのヤン・コザメルニック(スロベニア)の連続エースで試合をイーブンに戻した。
 
 プレッシャーがかかる最終セットでギアを上げたミラノは序盤を優位に進めると、コートチェンジ後にはセッター顔負けの石川のトスからマーが得点。終盤にも得点を積み上げてジラートを圧倒し、逆転勝利を収めた。

 石川は9得点(アタック7、ブロック1、エース1)を記録。ミラノはクラブ初の優勝を狙い、日本時間25日午前0時から行なわれるアウェーでのセカンドレグに挑む。チームの要、石川の躍動が大きな成果をもたらすカギとなりそうだ。

 そして次戦はイタリア国内のプレーオフに戻り、強豪ペルージャとの準々決勝最終戦に挑む(日本時間22日午前2時開始)。逆境を力に変えた今回の勝利が大きな弾みとなるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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