劇的な逆転勝利で残留を決めたエヴァートン 決め手となったのは“90分で15回の空中戦”を制したストライカー

圧倒的な空中戦の強さを見せたカルバート・ルーウィン photo/Getty images

高さは大きな武器となる

20日のホーム、クリスタル・パレス戦を3-2で制し、無事残留を決めたエヴァートン。今季は主力の離脱、監督の交代などシーズンを通して難しい時期が続き、最終的に降格争いに巻き込まれることに。それでも最終節を戦う前に残留を決めており、一安心といったところだろう。そんな歴史に残るパレス戦で素晴らしいスタッツを残した選手がいる。FWドミニク・カルバート・ルーウィンだ。

2016年にエヴァートンに引き抜かれ、19-20シーズンに13ゴールと開花したカルバート・ルーウィン。翌シーズンも16ゴールを決め、チームでの地位を確立。イングランド代表でもハリー・ケインを脅かす存在として活躍していた。

だが、今季は怪我での離脱が長引き、16試合を欠場することに。そのため、今季は16試合でしか起用されておらず、5ゴールにとどまっている。
それでも残留のためには勝利が必要なパレス戦では85分、デマレイ・グレイのクロスをヘディングで合わせ貴重な決勝点を奪っている。エヴァートンのホームということもあって試合中にも関わらず、喜びのあまりエヴァートンサポーターがピッチに流れ込む事態にまでなった。

そしてこのパレス戦でカルバート・ルーウィンが残した印象的な数字が、空中戦勝利数15回だ。データサイト『WhoScored.com』によれば両チーム通じて2位の9回の記録を残したメイソン・ホルゲートを大きく離す数字であり、フルタイムの中で6分に1度エアバトルを制している計算になる。この空中戦の強さは特にビルドアップで輝いていた。守護神のジョーダン・ピックフォードをはじめ後方の選手は前線に目掛けてロングボールを供給することが多く、カルバート・ルーウィンの近くにボールが来れば彼を経由してリシャルリソンにパスが渡ることが多かった。彼はキープ力のある選手でありカルバート・ルーウィンを経由することで一気にボールを前進させていた。

今季は怪我もあり思うようにプレイできなかったカルバート・ルーウィン。それでも、ブレントフォード戦、パレス戦と直近2試合でゴールを決めている。特に空中戦では圧倒的な強さを誇っており、最終節アーセナル戦でも相手の脅威になることは間違いない。

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