世界中の美食家が認める新進気鋭シェフが、日本のフレンチに新しい風を起こす!

いま、あるフレンチの誕生が東京のグルメシーンを揺るがしている。丸の内の5ツ星ホテルが、トップシェフを海外から呼び寄せたからだ。

7月1日、「フォーシーズンズホテル丸の内 東京」の新たなフレンチ、『SÉZANNE(セザン)』がオープンした。

なんとシェフは、アジア4位の実力をもつ、ダニエル・カルバート。彼の料理を食べたいと熱望する人は、世界中に存在するほど多くの人々を魅了させている。

そんな実力の持ち主が、腕を振るう料理の数々を紹介しよう。



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昨年3月に発表された「アジアのベストレストラン50」で4位にランクインしたのは、香港の『Belon』。

しかしその8ヶ月後、シェフのダニエル・カルバートさんは自ら栄光から離れ、新天地である東京に降り立っていた。新たな舞台となる『SÉZANNE』のオープンに向け、日本の食材を探究し、構想を膨らませるためだ。

産地を訪問し、豊かな自然が生む滋味深さに出会うと、初めて得た感覚があった。

「香港では自分の好きなように料理をしていたけれど、日本ではそれだけではいけない。食材が、どうすべきか訴えかけてくるからです」

例えば鯖は酢で締めたのち冷燻にかけられ、北海道の軍鶏は1週間ジュラワインに漬け込んだ極上の〝酔っ払い鶏〞に。

それでは、元来のセンスと食材の相乗効果で、作り上げられた唯一無二のコースを覗いてみよう。


「48ヶ月熟成コンテがとろけるグジェール」

まずは、アミューズから。

上にのるのは24ヶ月熟成のコンテのスライスで、グジェール(チーズと混ぜたシュー生地)には48ヶ月熟成の温かなチーズのクリームが詰まっている。

香ばしい皮と濃厚でとろりと溶けるチーズの相性が秀逸!


「ボルディエバターで包んだラディッシュ」

ハーブのタラゴンを混ぜたボルディエバターで包んだラディッシュ。

タラゴンの草の香りとまろやかなバターが生のラディッシュの辛みを和らげ、食感のコントラストが絶妙。無論、シャンパンとも好相性だ。


「鯖のエスカベッシュ」

鮨屋の技術を参考に、魚の身質を高めた一品「鯖のエスカベッシュ」だ。

甘酢で締めてタイバジルを挟み、冷燻にかけた鯖。添えられた香味野菜と蛤のマリネが脂がのった鯖の旨みを引き出す。

なお、斜めのカットは泳いでいる魚の尾をイメージしており、そんな遊び心も楽しい。


「北海道軍鶏の“酔っぱらい鶏”」

香港の“酔っぱらい鶏”を北海道の鶏でアレンジ。

丸ごと火入れした鶏を1週間、希少なジュラワインに漬け、最後はトリプルコンソメと合わせ仕上げる。

最初に鍋で丸ごと登場するプレゼンテーションも必見!


「宮崎産マンゴー」

スプーンを入れると、サプライズが起こるスイーツ。

ぱっと見はショートブレッド入りの生クリームがのるマンゴーだが、スプーンを入れると、中はマンゴーとメレンゲ、ライムムース、マンゴーソルベが層になっている。

実は緻密に味が重なる至極のスイーツなのだ。


「クリームブリュレのアイスクリーム」

最後に、卵型をしたリッチなクリームブリュレ。

通常、食後の小菓子は重めのものが複数出てくるが、ダニエルさんは軽やかにしたかった。そこで、潔くクリームブリュレのアイスクリームのみに。

上のキャラメルも中身もクラシックかつ研ぎ澄まされている。


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店内には瀟洒な空間が広がり、厨房がオープンな造りで、まるでスクリーンの中でダニエルさんが料理をしているようだ。中央の大理石のカウンターには季節の草花がいけられ、より一層優美さを添えている

『SÉZANNE』とはフランスのシャンパーニュ生産地区の地名。ダニエルさんの祖父母の別荘がこの地にあり、本人も大のシャンパン好き


1987年生まれ、イギリス出身。16歳の時にロンドンで料理人としてのキャリアを始め、その後、NYの3つ星『Per Se』では23歳の最年少スーシェフに。

パリを経て2016年に香港の『Belon』のヘッドシェフに就任。今年、「フォーシーズンズホテル丸の内 東京」の総料理長となる。



コースは10皿で26,950円(サ別)。すべてがユニークで洗練されていながら、最後に登場するのは卵型のクリームブリュレというのも憎らしい。

そこにはダニエルさんの「懐かしく温かな気持ちになって帰ってほしい」という意図がある。

そんなディナーの舞台が〝フォーシーズンズ〞とくれば、いっそう心に残るのは間違いない。


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